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2011/09/21(水) 第43回メディカルテクノおかやま・サロン

第43回 メディカルテクノおかやま・サロン

(講演と意見交換の会です)

血液透析人工血管シャントの開存性を高める人工血管デザイン」(血流抑制グラフト[Flow-controlled graft:FCG])

岡山大学医歯薬学総合研究科 救急医学分野/地域医療学講座 鵜川 豊世武 氏

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 救急医学分野講師の鵜川豊世武先生に、 血液透析に際して、送脱血を行う血管(シャント)に関する話題提供をして頂きました。通常、シャントは、自身の血管を用いて作製しますが、長期間の使用でそれが困難になった場合には人工血管を使用します。 しかし人工血管を動脈/静脈の間に設置すると、人工血管と静脈の吻合部に 経時的に狭窄が発生し問題となります。今回は、狭窄が発生しにくい人工血管のデザインについてのご講演でした。
先生がお考えのデザインの人工血管の作成法 について、新たなアイディアを思いつかれたら、鵜川先生にご提案ください。 (奥野健次)


【日 時】 平成23年9月21日(水) 18:00~19:00
【場 所】 岡山大学鹿田キャンパス 総合教育研究棟1階
【参加費】 無料

◆概要
 血液透析療法において、送脱血をおこなうシャント血管(以下Vascular Access:VAと略す)は必須です。通常は自家動静脈VAを作製し、その後自家静脈の荒廃等で作製困難となった場合などに埋め込み型人工血管(以下Arteriovenous Graft:AVGと略す)を使用します。現在、AVGの3年累積開存率は日本国内では55%程度、米国では2年累積開存率30%程度です。AVG閉塞の原因はいまだに明らかにされておりませんが、人工血管と静脈の吻合部に発生する狭窄が要因であることは、多くの臨床データから示されています。この吻合部狭窄を軽減することを目的とした血流抑制グラフト(Flow-controlled graft:FCG)について、AVGの臨床データとFCGの動物実験の結果を提示しながら、説明いたします。その他、FCGの心不全軽減の臨床上の優位性についても併せて説明いたします。


◆参加者 25名
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