活動実績

2013/02/06(水) 第95回岡山県医用工学研究会シンポジウム

第95回 岡山県医用工学研究会 平成24年度 第3回セミナー・交流会

「ICONT・OMICの展開と分子イメージング研究の最前線」

【日 時】 平成25年2月6日(水) 13:30~17:30
【場 所】 ピュアリティまきび(岡山市北区下石井2-6-1)
【参加費】 シンポジウム:無料 / 交流会:会員1,000円(非会員3,000円)

【主 催】 岡山県医用工学研究会
【共 催】 特定非営利活動法人メディカルテクノおかやま、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産学官連携センター
【後 援】 (独)科学技術振興機構産学官連携ネットワーク部、日本生体医工学会中国四国支部


◆プログラム
開会挨拶 13:30~13:40
 岡山県医用工学研究会会長、NPO法人メディカルテクノおかやま理事長 公文 裕巳

話題提供 13:40~14:00
「地域産学官共同研究拠点(OMIC)の現状と支援体制」
 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産学官連携副センター長 松浦 栄次 氏
  
特別報告
①「ICONT(Innovation Center Okayama for Nanobio-targeted Therapy)における「がん治療遺伝子REICによるナノバイオ標的医療の創成」 14:00~14:40
 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 公文 裕巳 氏

 ICONTは、平成18年7月の設立以来、総計11社にのぼる民間企業と協働して、『革新的治療薬』、『新しい運搬システム(DDS)』、『先端標識技術(分子イメージング)』を融合して、『ヒトに優しい標的医療』の実現を目指している。当面の最重要課題は岡山大学で発見された“がん治療遺伝子REIC”を用いる遺伝子医薬の臨床開発であり、『がん細胞の選択的な細胞死』と『抗がん免疫の活性化』の誘導による“自己がんワクチン療法”の現況について報告する。

②「OMIC(Okayama Medical Innovation Center)事業における
「抗体を用いた分子イメージング技術を基盤とする標的医療の創成」
 14:00~15:20
 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 松浦 栄次 氏

 OMIC事業は地域産学官共同研究拠点として、分子イメージング技術をもって創薬研究を支援し、医療分野における画期的なイノベーションをもたらすことがミッションである。基盤技術のひとつである「抗体を用いた分子イメージング技術」の発展に取り組んでおり、特にがんを標的とする画期的な診断と治療、動脈硬化診断の新規PETプローブの開発を中心に、抗体と分子イメージング技術がもたらす今後の標的医療の展望について概説したい。

【休憩】 15:20~15:30

③「MBL、住重、島津、岡大による「新規産学官共同研究「新規核種(89Zr)による抗体PETプローブの開発」  15:30~16:10
 株式会社医学生物学研究所 研究開発本部本部長・執行役員 越坂 卓也 氏

 岡山大学、医学生物学研究所、島津製作所、住友重機械工業の産学連携体制により、本邦で初めての安全性が高い放射性金属核種89Zr標識した抗体イメージングプローブの開発に着手している。小型サイクロトロンを用いた89Zr製造方法及び精製装置の開発を実施し、粥状動脈硬化(不安定プラーク)に特異的なマウスモノクローナル抗体(3H3抗体)から同等の特異性・親和性を有する89Zr標識ヒト3H3-scFv抗体を作製する。さらに、粥状動脈硬化好発モデル動物を用いて撮影条件と画像評価方法を確立し、臨床用PETイメージング診断薬の開発を目指す。

特別講演 16:10~17:20
「分子イメージング臨床試験の新しい展開」
 国立がん研究センター 執行役員 企画戦略局長 藤原 康弘 氏

 メタストロンの国内導入の遅れが、実は治験の質やデザインの問題に起因していたことは記憶に新しい。また11CメチオニンのようなPET用のラベル化合物は製造する機関内での使用にとどまり、市販品とならない我が国の核医学領域の臨床開発の現状も心苦しいものがる。この閉塞状況から脱却し、将来のライフサイエンスの発展の礎を担う分子イメージング技術を、先進医療制度、医師主導治験といった適切な臨床試験の枠組みの中でヒトに適用し、保険診療にまで展開できるようにすべく、各制度の紹介と今後の臨床試験の在り方を考えてみたい。

■ 交流会 17:30~19:00


◆参加者 セミナー 96名  /  交流会  43名

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