活動実績

2013/11/20(水) 第57回メディカルテクノおかやま・サロン

第57回 メディカルテクノおかやま・サロン

(講演と意見交換の会です)

海藻由来多糖類の用途探索

持田製薬株式会社 戦略推進部 新規事業 伊佐次 三津子 氏

【日 時】 平成25年11月20日(水) 18:00~19:00
【場 所】 岡山大学鹿田キャンパス 総合教育研究棟1階
【参加費】 無料 

◆概要
 アルギン酸は海藻の中でも褐藻類を原料として精製される天然の食物繊維です。化学構造は、β-(1-4)-D-マンヌロン酸とα-(1-4)-L-グルロン酸の2種類のウロン酸からなる直鎖状多糖で、2つのウロン酸の配列や含量の違いで多様な物理的性質を呈します。
最大の特徴は、水系においてカルボキシル基(-COO)と対をなす陽イオンの種類によって物性が著しく変化することです。すなわち、水に溶けたゾルから、固いゲルの状態になり、全く異なる性質を持ちます。その特性を生かした身近な例としては、球形ゼリーの「人工イクラ」があります。その他、アイスクリームの増粘剤などで広く食品添加物として使用されています。
アルギン酸の安全性については、日本では1957年に食品添加物として指定され、またFAO/WHOでも評価されて、世界的にも最も安全性の高い素材と考えられています。食品以外では、化粧品、繊維加工、水産用飼料やペットフードの粘結剤、入れ歯制作時の歯型をとるための歯科印象剤基剤など、応用分野は幅広いものになっています。
弊社は用途探索のための試薬を開発し、その特性を活かした研究を通して新たな用途を探索しています。今回は特に医療用途での応用例をご紹介し、弊社が提供する試薬が医薬品・医療機器(生体適合性材料)の研究や基礎研究に活用できないか、ご提案いたします。


◆参加者 23名
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