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File.59  小田象製粉株式会社

リテールサポートを強化し取引先を支援

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  • 小田象10tトラックは、キャラクターマスコットの「ODAZOくん」が目印
  • 原料をいくつもの粉砕機や振いに掛けて、50種類の仕上がり粉に分ける。製品は、小麦・ミックス粉を合わせて205種類にも上る
  • オートメーション化された工場は、AIB基準に基づき清潔に保たれている

大正13年に創業者である小田象一氏が、荒物・穀物などあらゆる生活物資を取り扱う「小田象商店」を岡山市妹尾で開業。昭和23年に製造業へ転業し、後に小田象製粉(株)を設立した。昭和62年、現地へ移転し、小田眞司氏が6代目社長を務める。

衛生管理を徹底するため、平成20年よりAIB(米国製パン研究所)のフードセーフティ(GMP)監査を受審し、現在950点(1000点満点)を獲得している。同規模他社と比べ、高い生産管理体制が構築されているのが強みで、工場も見学ができるようにショールーム化した。

現在は、取引先の経営課題の解決と、技術や営業をはじめとした人材育成に力を入れ、製粉や販売にとどまらず、小麦粉を使用したレシピ提供や、有名ブーランジェによる調理講習の開催など、リテールサポートの強化に取り組んでいる。

独自の粉砕技術の確立に取り組んで商品化された「KISA(キサ)」は、小麦粉の粒度を細かくし、水との結合を良くさせることでパン生地の保水性が向上し、冷凍・冷蔵耐性を持たせることに成功した。これにより、生地の作り置きが可能になり、職人の負担軽減と製造効率の向上に繋がった。今年4月に発売した「GANESHA(ガネーシャ)」は、KISAの機能性に加え、小麦粉本来の風味と甘みを持ち、製造するパンの種類により使い分けができるようになった。「小麦粉は粒度、配分により無限の組み合わせがある。顧客のニーズに応える調合を見つけることが一番難しいが、小麦粉独自の力で顧客の悩みを解決していきたい。」と開発担当者は話す。

製麺・製パン分野から顧客層を拡大するため、製菓店の多い神戸・大阪を販売ターゲットにした大阪営業所を2年前に設立。「関東や中部地域から問い合わせも多く、新商品の評価は高いと感じている。今後は岡山を中心に地盤を固め、関西方面にも販売地域を広げていく予定である。同時に、生産体制の強化や人材育成に注力していきたい。」と語る。

【おかやま産業情報】2018年春号 掲載
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住所/倉敷市児島塩生2767-68
TEL/086-475-2211 FAX/086-475-2213
http://www.odazo.jp/

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