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玉島JCコンテンツ

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◆はじめに

67年前に変革の起点として玉島青年会議所を設立されたチャーターメンバーの先輩。また、その想いを継承しつつ66回の挑戦を続け、変革の起点となる一年間を目指して運動を積み重ねてこられた先輩諸兄のそのたゆまぬ努力の結果、玉島青年会議所は現在に至るまで地域に必要な団体として存在し続けることができました。その結果、それまで接点を持たなかった我々が出会い、友情を育むことができたことを心より感謝いたします。
私が青年会議所に入会してまず感じたことは、私の想像する以上に地域のことを本気でより良い方向に導こうと考えている人が多いということでした。それまでの私は、地域貢献というものは、年配の方々が地域への恩返しとして次の世代のために行うものだと思っていました。ところが、青年会議所に属する青年経済人である諸先輩方の活き活きと活動する姿、地域の未来を見据えて活発に議論されている姿、そのような光景を目の当たりにして、私の考えは大きく変わりました。
30代前半でプレーヤーとして仕事をしていた私にとっては、自己成長つまり個人のスキルアップこそが最も必要なことだと信じて日々仕事に勤しんでいました。もちろん、公共事業を行う建設会社を営む家庭に生まれた私は、税金に係る仕事をしている以上、社会貢献はしなければならないとの教えの下で育ち、私もその気持ちは強く持っていました。しかし私が若いころは、周りの人に負けたくないという気持ちが強く自分のスキルアップに多くの時間を使っており、理想と行動が合っていないと感じることが多々ありました。
ところが先にも述べたように、青年会議所での活動、諸先輩方との交流を通して、30歳から40歳になるまでの過程の中で、プレーヤーからマネージャーへと私の意識は次第に変化していきました。この転換期というのは経営者であれば誰でも必ず訪れます。すなわちリーダーとしての資質が問われる時期が到来するということです。この転換を上手く成功させることが公私共に成功していく秘訣だと私は感じました。こうした考えを早期に習得することが地域の牽引役たる青年経済人にとって必要なことではないでしょうか。
俯瞰的にみれば、私自身、一個人としては地域の住民の一人です。それゆえに個人のスキルアップというのは単に一個人の成長に過ぎないのです。そうではなく、個人の成長を起点としてそこから会社の発展へと繋げ、ひいては地域貢献へと昇華させることこそが我々に求められる命題だと感じるようになりました。こうした思考の変化は私が青年会議所活動の中で得たものだと確信しております。青年会議所は学びと成長の場としての面がありますが、そこで得たものを是非昇華して生まれ育った地域へと還元していただきたいと思います。
また、青年会議所の特徴として単年度制ということが挙げられます。単年度制の事業継承という青年会議所の仕組みは一年間で受継ぎ、実行し、引継ぎするという全ての作業を同時に行う厳しくも効率の良い仕組みです。こうした仕組みの中で活動することで、自然と受継ぎ、実行、引継ぎのプロセスが身に付き、目まぐるしく変化していく現代社会においても、時代の変化に取り残されることなく、むしろ時代の先頭を駆け抜ける人材として活躍できるでしょう。
私の在籍期間中に卒業された多くの敬愛する諸先輩方が、卒業を意識した時期に「JCをしていなかったら、自分は今頃何をしていただろう?」と発言される姿を見てきました。当時の私にはその言葉の真意が見えておらず、単に諸先輩方のバイタリティーとスキルで成功を掴んでいるように私の目に写っていました。しかし私も卒業の40歳という年齢を目前にひかえ、諸先輩方の発言の真意を折に触れて感じるようになりました。これは私たちが、青年会議所活動を通じて、自分の想像を遥かに超える成長を遂げた自分自身に出会えたためだと思います。こうした思考は一朝一夕に身につくものではなく、ある程度の年月を経て醸成させるものだと思います。玉島青年会議所の入会条件に「20歳から37歳までの青年経済人」という年齢的な条件があります。つまり、3年間は組織に属して欲しいという願いが込められているのです。そういった意味で、単年度制の青年会議所組織に3年以上在籍することで、そうした根幹の思考を身に着けることができます。それに加えて、同じ志のもと活動してきた年代を超えた同窓生との繋がりや思い出は、今後の人生をより一層豊かに、そして楽しいものにしていってくれると確信しています。

◆夢をもち活動できる組織作り
青年会議所の対内に向けての活動内容は多岐に渡り、各種の趣向を凝らした学びの場が数多に提供されています。これは一方で見れば発展と成長の機会が十二分に用意され、成長を求める人の想いを最大化できる取り組みであります。しかし、この取り組みでは参加の難しい会員も多く、参加率の低さに悩む会員も多く存在します。そんな会員が前向きに取り組めるよう、会員相互の人脈形成による基礎作りが大切だと感じています。
青年会議所のメンバーというのは経営者層、あるいはそれに準ずる立場の青年経済人です。各々が人脈を持つ経営者層が集う組織ですので、そのメンバーと知り合うということは単に1人の人間と知り合うというところに留まらず、それ以上の価値があるということを認識するべきです。つまり、地域や経済の議論の中心に直接関与することができるのです。青年会議所は脈々と受け継がれていく伝統の中で会員同士が交流を深め、自己研鑽に励むことができる組織となっています。玉島青年会議所においては67年目となりますが、時代とともに変化してきた部分もあれば、変わらず伝統として残っている部分もあります。この変わらない部分というのは、先の世代と今の世代を結ぶ共通項となっています。何事においても共通の話題というものがあれば、そこに共感が生まれ、組織としての結びつきが強まります。このことが青年会議所の絆の強さを示す証となるのではないでしょうか。こうしたJCのメリットを最大限に活用するためにも、やはり基礎の強化は不可欠であると考えます。基礎なくして応用なし。何事においてもまずは土台となる基礎がしっかりしていなければ、組織というものは上手く動いていきません。
そして、その上で個々に目標を持ち次のステージへ進んでいくことが、最大の自己投資であり、青年会議所活動の根幹にあるものだと感じています。そして、その活動の先にあるものが明るい豊かな社会を形成する運動になるものだと思います。アフターコロナと言われるこの時代の中で、変わってしまったことがたくさんありますが、新しい技術というものも数多く世に出てきました。我々も時代に追随していかなければならないので、当然新しい技術を習得しなければなりません。友情・奉仕・修練という不変の三信条を胸に目まぐるしく変化していく新しいステージへと踏み出しましょう。
◆笑顔溢れる地域の創造
今日の社会では、人々の多様性が認められ、お互いの違いを尊重しあう風土が育ちつつあります。また、新型コロナウイルスへの対策措置を講じる中で、世の中の常識は大きく変貌し、新しい生活スタイルが数多く提案されてきています。アフターコロナによる今後の社会は、当たり前のことが当たり前に出来なくなった社会ではなく、コロナ禍での進歩を受入れ前進していくことで、輝く個性が調和する未来を描ける社会にしていくことが大切だと感じています。その為には誰もが幸せになりたいと願い、努力していることを認め、お互いの長所を生かした相互協力ができる協力関係を築いていく土壌が必要だと思います。
それを迅速に提案し実現に向けて実行できる団体が、単年度制で常に新規事業を行い続けている青年会議所であると確信しています。所属会員の青年としてのフットワークの軽さと経済人としての見識を十分に発揮し、新しい「何か」を提案し、みんなが笑顔になれる社会を目指していきます。青年会議所の本質はベンチャーであると考えます。だからこそ、新しいことを積極的に取り入れ、さらに活動の中で蓄積されたノウハウを還元していくべきです。PCDAサイクルの実践を効果的に実施し、よりよい未来のために一丸となって取り組んでいきましょう。
また、その活動を効果的に発信しなければなりません。情報を発信し、我々の活動を認知していただかなければ、運動の意義というものが不明瞭になってしまいます。JC活動の理念を市民の皆様に認識していただいてはじめて、地域に必要な団体として認められるのではないでしょうか。そうすることで我々の活動は市民を巻き込んだ運動へと進化し、誰もが夢を持ち、持続的に発展していくことができる明るい豊かな未来へ歩みを進めることができるようになると信じでいます。そして、目的意識をもって活動を継続していくことで、まだ接点を持つことの出来ていない未来の会員を発掘し、地域一丸となって手を取り合って共に活動の輪を広げていきたいと考えています。

◆歓喜
「歓喜」とは仏教用語で「かんぎ」と発音され、最高の喜びを表す言葉です。
私の考える楽しい時間とは楽な時間ではなく、人に必要とされ何かを成し遂げる時間にこそあると考えています。それは、夢に向かって多くの志を同じくする仲間との真摯な努力の時間の積み重ねの先にこそあるもので、その夢が叶った瞬間に思わず声を出し、喜び合えるような時間だと思います。その歓喜の時間をメンバー同士で共有することで一体感のある強靭な組織となっていくことができます。
夢にあふれ、歓喜に満ちた地域を我々青年経済人で創造していきましょう。

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