活動実績

2012/08/07(火) 第50回メディカルテクノおかやま・サロン

第50回 メディカルテクノおかやま・サロン

(講演と意見交換の会です)

岡山大学歯周病態学分野における橋渡し研究への取り組み  ~レクチンを応用した口腔内感染制御システムの開発~

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 病態制御科学専攻 歯科医師 伊東 孝 氏

岡山大学病院の伊東孝先生に「岡山大学歯周病態学分野における橋渡し研究への取り組み~レクチンを応用した口腔内感染制御システムの開発~」と題して話題提供していただきました。マッシュルームから抽出したレクチンがある種の歯周病菌に対し特異的に結合することを見出し、歯周病予防への道を開いたとのお話で、ご研究の背景にある歯周病の実態から、成果を社会還元するための取り組みまで分かり易くお話をいただきました。マッシュルームは岡山県が生産日本一(40%)です。レクチンを効率よく取出しお菓子等の食品に添加する試みがすでにはじまっているようで、県内産業の活性化にも大いに貢献しそうです。今後の更なるご研究により歯周病に起因する生活の劣化が予防され、QOLの向上につながることを期待します。(佐藤寿昭

【日 時】 平成24年8月7日(火) 18:00~19:00
【場 所】 岡山大学鹿田キャンパス 総合教育研究棟1階 データ解析検討室
【参加費】 無料

◆概要
 高齢化社会の進行に伴って口腔内感染症が重要な問題となっている。例えば自立して口腔内清掃を行うことが困難な状態や介護の手が行き届かない老人では、誤嚥性肺炎のリスクが増加することが知られている。この社会的背景において、口腔内感染症に対する検査技術や制御システムの開発は急務であり、橋渡し研究としては重要な意義を持つ。本講演では,岡山大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野で行っているこれらの橋渡し研究を紹介し、特にマッシュルームや海藻から抽出されたレクチンを応用した、従来品とは異なるメカニズムの口腔感染制御システムの開発とその進展について概説する。さらに、このレクチンを食品と組み合わせることで、特定保健用食品やむし歯抑制食品などの開発への「夢」も述べる。


◆参加者 18名

戻る