活動実績

2016/02/26(金) 第107回岡山県医用工学研究会シンポジウム

第107回 岡山県医用工学研究会 平成27年度 第3回シンポジウム・交流会

ここまで来た、医学工学融合の成果

【日 時】平成28年2月26日(金) 13:30~19:00
【場 所】岡山大学鹿田キャンパス
      セミナー: 地域医療人育成センターおかやま3階講義室(MUSCAT CUBE)
      交流会 :カフェテリア・バンビ
【参加費】セミナー:無料
      交流会 :会員1,000円(非会員3,000円)

【共 催】特定非営利活動法人メディカルテクノおかやま
【後 援】科学技術振興機構イノベーション拠点推進部、日本生体医工学会中国四国支部


◆プログラム
1.開会挨拶 13:30~13:35
 岡山県医用工学研究会会長・NPO法人メディカルテクノおかやま理事長 公文 裕巳

2.講演
(1)「蚊の生体模倣による低侵襲穿刺・採血システムの開発」
 13:35~14:25  
 関西大学 システム理工学部 機械工学科・教授 青柳 誠司 氏

 人間が蚊に吸血される際に痛みを伴わないことにヒントを得て、低侵襲穿刺・採血システムの開発を行った。蚊の口器は複数の針から構成され、そのうち血を吸う直径50 µmの上唇と、その両脇の薄い板状の小顎の合計3本が、位相差を持って振動しながら徐々に皮膚に刺入することを解明した。小顎の先端には高さ数µmの鋸歯状突起が存在する。MEMS加工や3D光造形を援用して蚊を模倣した針を作製し、人工皮膚を用いてその性能評価を行った。

(2)「空気圧駆動による人間支援ロボットシステム」 14:25~15:15
 徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部・教授 高岩 昌弘 氏

 超高齢社会におけるわが国において高齢者の生活の質の維持・向上は重要な課題である。空気圧アクチュエータは空気の圧縮性に起因する低剛性特性のため,安全性や柔軟性という機能を本質的に備えており,人間支援システムへの応用が期待されている。本講演では,これまで開発した手首リハビリ支援装置や歩行支援装置について紹介し,人間支援システムにおける空気圧駆動の魅力について述べる。

【休憩】 15:15~15:35

(3)「QOL向上に寄与するバイオマテリアルの創製」 15:35~16:25
 九州大学大学院歯学研究院 口腔機能修復学講座 生体材料学分野・准教授 都留 寛治 氏

 超高齢化社会の到来に伴い,整形外科治療・口腔顎顔面再生・再建治療の重要性が急増しており、当該治療に求められる生体材料も変革を求められています。演者らは「生体に学ぶ」を主なテーマに掲げ、高機能性バイオマテリアルの創製を行ってきました。今回は、患者様が望む整形外科治療・歯科インプラント治療に貢献できる人工骨置換材とインプラント体を紹介いたします。

(4)「慢性肝疾患の治療に向けた遺伝子探索:レチノイン酸応答性遺伝子から見た肝疾患の治療ターゲット」 16:25~17:15
 岡山理科大学工学部生命医療工学科・准教授 神吉 けい太 氏

 肝臓に多く蓄えられるレチノイド(ビタミンA類縁化合物)は、細胞内で核内受容体と作用し遺伝子発現を調節することで様々な生理機能に関わっている(レチノイドシグナル)。慢性肝疾患の進展過程では貯蔵レチノイドの消失が起こり、レチノイドシグナル減弱により脂肪性肝炎や肝発癌が惹起されていると考えられる。慢性肝疾患の予防、治療に向けたレチノイドシグナルの標的遺伝子の探索について紹介する。

3. 交流会 17:30~19:00


◆参加者 シンポジウム 58名 / 交流会 25名
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