活動実績

2012/02/02(木) 第91回岡山県医用工学研究会シンポジウム

第91回 岡山県医用工学研究会 平成23年度 第3回セミナー・交流会
 
産学官連携による医療機器開発の新しい展開
 
岡山県医用工学研究会の平成23年度シンポジウムを「産学官連携による医療機器開発の新しい展開」を総合タイトルに開催しました。岡山大学病院、ナカシマメディカル株式会社からの話題提供に加えて、特別講演では医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)から、活動実績と今後の展望についての報告がなされました。また昨秋着任された岡山大学理事・副学長の山本進一先生からは、国際産学官連携を中心に、今後の岡山大学の展望についての講演が行われました。シンポジウムの参加者は63人でした。また交流会には30人が参加し、講師の先生方を囲んで和やかな雰囲気での議論が盛り上がりました。(奥野健次
 
【日 時】 平成24年2月2日(木) 13:40~17:30
【場 所】 岡山大学鹿田キャンパス
       シンポジウム:附属図書館鹿田分館3階情報実習室 / 交流会:カフェテリア・バンビ
【参加費】 シンポジウム:無料 / 交流会:会員1,000円(非会員3,000円)

【主 催】 岡山県医用工学研究会
【共 催】 特定非営利活動法人メディカルテクノおかやま
【後 援】 JSTイノベーションプラザ広島、日本生体医工学会中国四国支部
 
◆プログラム
1.開会挨拶 13:40~13:50
  岡山県医用工学研究会会長・NPO法人メディカルテクノおかやま理事長 公文 裕巳
 
2.話題提供シリーズ
①「心停止患者の社会復帰率の向上に向けて-咽頭冷却カフの開発-」 13:50~14:30
 岡山大学病院集中治療部 准教授 武田 吉正 氏

 心肺蘇生で自己心拍が再開しても、虚血性脳障害のため社会復帰できる確率は数パーセントである。脳保護のため蘇生時より脳を冷却できる方法の開発が必要である。咽頭冷却は1cm外側を走行する頸動脈を冷却し血行性に脳の温度を低下させることを目的としている。試行錯誤を繰り返しながら咽頭冷却カフと冷却装置を作成した。その過程を報告する。
 
②「ナカシマメディカルにおける 産学官(医工)連携を活かした取り組みについて」 14:30~15:10
 ナカシマメディカル株式会社 営業部営業推進グループ課長 高橋 広幸 氏

 ナカシマメディカル(株)は1987年に医療器具製造販売業を取得し、さまざまな大学と共同で製品開発を行い、医師や看護師の要求に応えた手術器械を提供するなど、医療現場と密接にコミュニケーションを取りながら、患者さんのより良い生活に貢献できるよう日々研究開発を行っています。本講演では、人工関節の開発を含めその一部をご紹介出来ればと思います。
 
【休憩】 15:10~15:30
 
3.特別講演
③「グローバルな研究と産学官連携 ―岡山大学と名古屋大学―」 15:30~16:30
 岡山大学理事・副学長 山本 進一 氏                                                   

 大学の研究と産学官連携が急激にグローバル化している。学術研究はもともと無国境であるが、さまざまなメディア等により質的変化をともない飛躍的にグローバル化している。国際産学官連携は今や当たり前である。名古屋大学で研究、国際交流、産学官連携の責任者を務めた経験から、岡山大学の研究と産学官連携について地域を重視したグローバルな観点から私見を述べ、今後を展望する。
 
④「METISの活動実績と今後の展望」 16:30~17:30
 医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)事務局長
 日本医療機器産業連合会 産業政策会議 議長
 日本光電工業株式会社 取締役専務執行役員 原澤 栄志 氏
 
 医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)は産官学の有志によって平成13年から始まったが、第2期、第3期には研究開発の重点7テーマを選定して提言し、政府が進める医療産業推進の政策にも大きな影響を与えた。続く第4期はレギュラトリーサイエンス、未承認医療機器による臨床研究、医療機器の適正評価、アジアとの交流・連携の4テーマで活動を進めている。ここでは、これらの活動状況と今後について述べたい。

■交流会 17:30~19:00

 
◆参加者 シンポジウム 63名  /  交流会 30名
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