活動実績

2020/02/03(水) 第123回 岡山県医用工学研究会 岡山における医用工学研究の成果と展望

第123回 岡山県医用工学研究会 令和2年度第2回セミナー(オンライン開催)

「岡山における医用工学研究の成果と展望」

【日時】令和3年2月3日(水)14:00~16:15
【開催方法】Zoomミーティング
【参加費】無料

◆プログラム
1開会挨拶(14:00~14:05)

 岡山県医用工学研究会 会長 成瀬 恵治        

2セミナー(講演と質疑応答)
 座長 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 西堀 正洋 氏


【話題提供】
プロレニン受容体をターゲットとしたがんの診断・治療法開発(14:05~14:25)
   香川大学医学部薬理学 教授 西山 成 氏

    レニン・アンジオテンシン系(RAS)コンポーネントとして発見されたプロレニン受容体(PRR)は、Wntシグナルにも必須の分子であることがわかり、各種がんにおいて過剰に発現したPPRがWntシグナルを活性化して病態に関わっていることなどを明らかとしてきた(Shibayama et al. 2015-2018)。今回は、我々のPRRをターゲットとした診断・治療薬の開発について紹介したい。

【講      演】
【1】岡山発のがんの低侵襲治療用の針穿刺ロボット(Zerobot®︎) の開発:医師主導治験までの道のり(14:25~14:55)
  岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 研究教授 平木 隆夫 氏

 私は2012年から岡山での医工連携・産学連携によりがんの低侵襲治療用の針穿刺ロボット(Zerobot®)を開発している。2018年には、初めての臨床試験を実施し、10例全例で成功した。2020年度からは医師主導治験を実施する予定である。講演では着想から治験までの本研究の道のりを紹介する。

【2】岡山発祥「日本医用DLC研究会」の活動が育む次世代医療デバイスの開発(14:55~15:25)
  岡山理科大学フロンティア理工学研究所 教授 中谷 達行 氏

 「日本医用DLC研究会」は、生体親和性の高いDiamond-Like Carbon(DLC)コーティングを基軸として、医工連携・産学官連携による次世代医療デバイスの研究開発を推進している。本講演では、研究プロジェクトの主な事例として、狭窄しない小径の人工血管の開発および、尿路感染症の予防を目指した留置テーテルの開発について、最近の研究成果を紹介する。        

【3】がん治療・診断のための遺伝子改変アデノウイルス製剤の開発 (15:25~15:55)                
  岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 藤原 俊義 氏

 テロメラーゼ活性依存性にがん細胞で選択的に増殖して細胞死を引き起こすように遺伝子操作したウイルスは、今までの抗がん剤とは違う新世代のがん治療薬であり、蛍光遺伝子を搭載することで診断用標識薬としても応用可能である。本セッションでは、アカデミアと連携した大学発バイオベンチャーの創薬への挑戦を紹介する。

【特別報告】
「メディカルテクノおかやま」とメディカルテクノバレー構想(15:55~16:15)                  
   NPO法人メディカルテクノおかやま 理事長 公文 裕巳 氏

 「メディカルテクノおかやま」は、医療産業クラスターの創出を目指すメディカルテクノバレー構想を岡山県ととともに構築して16年間活動してきた。最大の成果はOMIC事業の構築であり、その視点から、岡山県の医療産業の構築 における本研究会や新医療研究開発センターなどの役割と期待について報告する。

【主催】岡山県医用工学研究会
【共催】NPO法人メディカルテクノおかやま
【後援】岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産学官連携センター、日本生体医工学会中国四国支部    

◆参加者
 オンラインセミナー 77名
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