第118回 岡山県医用工学研究会セミナー

第118回 岡山県医用工学研究会 令和元年度 第1回セミナー・交流会

脳科学の基礎と脳神経疾病の臨床の最先端~医と工の共演~


【日 時】令和元年6月26日(水) 13:30~19:00
【場 所】岡山大学鹿田キャンパス
     セミナー:臨床講義棟2階 第二講義室
         交 流 会 :医学部記念会館内 カフェテリアバンビ
【参加費】セミナー:無料
     交 流 会 :会員1,000円(非会員3,000円)

【共 催】NPO法人メディカルテクノおかやま
【後 援】岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産学官連携センター、日本生体医工学会中国四国支部


◆プログラム
1.挨拶
  13:30~13:35
岡山県医用工学研究会 会長 成瀬 恵治

2.講演
(1)「非侵襲的脳刺激法の臨床への応用を目指して」
  13:35~14:25 
香川大学医学部健康科学系健康科学 教授 峠 哲男 氏

非侵襲的脳刺激法には経頭蓋磁気刺激法(TMS)と経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)があり、近年ではこれらの方法を用いた治療法の開発が進んでいる。我々はTMSを用いたリハビリテーション法の開発に関する研究を行ってきたが、その実例をご紹介したい。また今後の展望としてtDCSを用いた研究についても触れたい。

(2)「映像酔いの発生と回復の脳機能イメージング」  14:25~15:15
京都大学大学院人間・環境学研究科認知行動科学講座 助教 山本 洋紀 氏

仮想現実等の映像は視聴者に乗り物酔いと似た不快症状を発生させることがあり、映像酔いと呼ばれている。安全で快適な映像技術確立のために、映像酔い発生メカニズムの解明が望まれるが、未解明な点が多い。近年、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)によって、映像酔いの神経過程が明らかになりつつある。本講演では、最近、私たちが行った映像酔いの発生時と回復時のfMRI研究を紹介する。

【休憩】 15:15~15:35

(3)「アルツハイマー病の研究における神経画像技術の使用」  15:35~16:25
グリーンバレー製薬勤務 北京師範大学 アリゾナ州立大学 アリゾナ大学 研究教授 陳 克偉(Kewei CHEN) 氏

この発表は、ベータアミノイド (beta-amynoid)、タウタンパク質 (tau-protein)、特にいくつかの新革命理論 (脳-腸軸など)、およびアルツハイマー病 (AD) を含む神経変性疾患の一般的リスクと関係しているAD関連バイオマーカーを定義するため、神経画像技術の使用に焦点を当てています。そして、本講演は新治療法 (GV-971など) における最新の開発や、関連バイオマーカーを試験的に埋め込むための様々な技術、および医療介入の有効性評価について特徴を述べます。神経画像ベースバイオマーカーの使用に関して、試験実施の際の課題についても同様に論じます。


(4)「脳神経血管内治療と進化するデバイス」  16:25~17:15
岡山大学大学院 脳神経外科 准教授 杉生 憲志 氏

脳神経血管内治療は「切らずに治す」低侵襲なカテーテル治療であり、近年、脳神経領域において急速に発展している。本治療にはX線装置はもちろん、体内に挿入するカテーテル、治療器具として体内に留置するコイルやステントなど多くのデバイスが必要であり、これらデバイスの開発・改良が多大な貢献をしている。一方で、多くのデバイスは海外発であり、国内での開発が強く望まれている。今回は、日本における脳神経血管内治療の現状をデバイスと関連して概説し、今後を展望したい。

3. 交流会 17:30~19:00

◆参加者 セミナー 63名 / 交流会 21名

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