カルスト台地に広がる新見市は、純度の高い石灰石を産出することで、関連産業が発展した。

　昭和22年に設立した新見化学工業株式会社は、「お客さまのあらゆる要望に対応し、製品開発に取り組む」という企業理念のもと、生石灰や消石灰をベースとした特殊加工品、重質炭酸カルシウム、食品添加物、医薬品などの製品の用途開発を行っている。

　体に害があるとされていたグラウンドに白線を引くラインパウダーを、安全で無害なものに改良。
　購入した幼稚園から、「赤色はありますか？」との問い合わせに、赤・黄・青の３色を製品化し、現在は13色に。運動場が明るくなったと評判だ。
　

　また雨の日に、園児が室内でも遊べるものをと、カラーサンドを開発。砂絵やジオラマなど趣味の世界でも広く認知され、特注のオーダーが後を絶たず、こちらも50色以上を展開している。
　

　東京、横浜、海外で開催される、カラーサンドと花びらで地面にイラストを描くアートイベント「インフィオラータ」では、美しい色のアートに目を奪われる。

　新事業として、今年設置した新見太陽光発電所には、白色砕石ソーラーライムを敷き、反射を利用して発電効率をあげる実証実験を行っている。
従来の用途から発想を転換して、石灰石の可能性を追求し、多角的にチャレンジを続ける企業として、今後の展開が期待される。


【おかやま産業情報】2013年12月号　掲載


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新見化学工業株式会社
http://www.niimikagaku.co.jp/top.htm

本社住所：岡山県新見市高尾2375
TEL：0867-72-0643
FAX：0867-72-8001