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File.64  株式会社サンキ商会

こだわりの商品を全国に届ける

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  • 土産品として評判の高いままかりを、5種類の味付けでアレンジ。岡山ならではの桃太郎を用いたパッケージも人気
  • 最新の殺菌釜を用いて、温度や殺菌時間を細かく設定。賞味期限の長期化が実現し、長いものでは10カ月程度の保存が可能になった
  • 取れたてのままかりを開いて、丁寧に確認しながら焼き上げる。焙焼炉内の温度が均一に保たれ、焼きむらなく仕上がる

 昭和46年、現会長を含む3人が会社の成功を祈り、「三人が喜ぶ」という意味を込めた「サンキ商会」を創業。「岡山から、おいしいものを全国の皆さまへ」という思いを持った会長が、試行錯誤を重ね、当時、漁獲量が豊富だった海産物を土産品として完成させた。現在は、瀬戸内をはじめ全国各地の食材を使った惣菜珍味や土産品などを製造・販売している。

 拡大する需要に対応するため、平成19年に西大寺工場を新設して主力商品の製造拠点を移管した。しかし、ままかりをはじめとした海産物の国内漁獲量は減少しているため、その製造量に課題が生じている。

 そこで、新しい取組として、牛肉のしぐれ煮やプリンなど、全国の食材を生かした商品の製造にも力を入れている。食材にこだわり、しぐれ煮に使用する神戸牛は一頭買いし、うまみのある部位をふんだんに使用して深い味わいを実現した。また、牛乳・白桃プリンの生産で、子どもから大人まで幅広い顧客を獲得できた。これまで繁忙期は春先から夏にかけてだったが、閑散期の11・12月ごろにおせちの具材などを製造し、年間を通して安定した売り上げが保てるようになった。

 現社長への承継時に、「新しいことに挑戦し続ける必要がある」と実感し、新たに業務用としても販路を拡大。現在では、7割が土産用として駅の構内や高速道路のサービスエリアなどに、3割が業務用として飲食店や業務用スーパーなどに出荷されている。 

 当社の強みは、「小ロット生産」。ロスが少ないことに加え、お客様が希望するロット数や予算などに応じたプライベートブランドや、その地域ならではの食材を用いた商品もピンポイントで提案できる。また、食品の細胞を壊さず解凍時のドリップを抑える「プロトン凍結」方法で、食品を冷凍保存すると傷みやすい魚や食品でも、高品質のまま全国展開が可能になった。

 「私たちは、新しい食品の創作を喜びとする」の社是の下、各地の食材の良さを生かした商品の提案・開発に力を注ぐ。

【おかやま産業情報】2019年年度末号 掲載
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株式会社サンキ商会
住所/岡山市北区奥田1-4-11
TEL/086-231-8743 FAX/086-231-9060
http://www.setonoya.co.jp/

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