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File.78  株式会社ビーエムディー

「ヒノキ」を生活に取り入れ循環型社会を目指す

  • ヒノキの葉を熟成して作られているロングセラー製品「ひのき茶」。 10年熟成濃縮タイプ
  • こだわりの原料調達・加工は、真庭郡新庄村で行っている。使用するヒノキ葉は、手摘みで丁寧に選定され、そのまま工場へ。
  • 新庄村の清らかな水で蒸留したヒノキ精油はやすらぎを感じられる

「森と人々の健康を守りたい」という思いから、平成4年に創業。当社は、県産ヒノキの間伐材を活用した食品・化粧品・生活雑貨の製造メーカーである。ヒノキの葉や幹を生活に取り入れることで、身体が楽になったという創業者の経験をもとに、ヒノキの間伐材を使った製品の製造が始まった。

 最初に開発したのは、ヒノキの葉を使った「ひのき茶」だった。モニターの方々に約2万本試飲してもらうと「健康維持に良い」と好評を博した。また、「お茶を肌につけても良かった」との声を受けて、ヒノキ葉の粉を配合した化粧品の製品開発・販売もスタートした。

 当社は、どの製品に対しても「人間、社会、地域環境の持続可能な発展」を意味する「サスティナブル」という考えに基づいてものづくりを行っている。そのため、製造拠点を真庭郡新庄村に置き、自ら山に足を運び地域の方々と協力して手摘みでヒノキ葉の選定を行うなど、原料調達から丁寧に取り組んでいる。

 こうした考え方は、国際目標の「SDGs」と合致しており、2020年11月にオンライン上で開催された環境総合展「エコプロOnline2020」に、当財団を通じて出展することができた。国際的に「循環型社会の実現」という目標が掲げられたことで、周囲から社会的価値を認められ、挑戦の場が広がりはじめている。

 現在ではネット販売を中心に、100種類以上もの製品を扱っている。ヒノキの香りをテーマにした製品を扱う「ヒノキラボ」や、有機野菜の生産・加工・販売を行う「ミモレ農園」などの事業も新たに加わり、幅広い分野で製品開発が可能となっている。

 今後は、県のエコプロダクツ製品化支援事業費補助金を活用して、ユズとヒノキの残さ廃棄物を有効利用したオーガニック製品の開発を行う予定だ。「常に今ある資源をどう活用するかを意識し、環境に負荷をかけず、関わる全ての人を幸せにしていきたい」と意気込む。

【おかやま産業情報】2021年新春号 掲載
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株式会社ビーエムディー
住所/真庭郡新庄村1074-2
TEL/0867-56-7188 
https://www.bmd.co.jp/


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