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File.84  フジイ印刷株式会社

ゲーム×文具で新事業への展開を図る

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  • むちゃぶりノート:テーマに沿って書き出したキーワードと、一見むちゃな言葉を組み合わせることで、意外な視点を得られ、発想力が磨ける
  • みんなゲーム化プロジェクト
  • より面白いと思うアイデアを出し合う。自由時間には、各自でアイデアを形にするために企画の考案や試作に取り組む

 昭和24年に創業し、企業・団体向けの封筒や伝票、報告冊子などの事務印刷を手掛ける。また、地域の人と行う海辺の清掃活動や売上の一部を保護団体に寄付するなど、瀬戸内海の環境を守る「BLUE SEA ecology運動」にも取り組んでいる。

 今年度、新たな試みとして、パズルゲーム「ぷよぷよ」を制作したゲーム作家の米光一成氏と、面白いゲームを作り続ける発想のノウハウを詰め込んだ「むちゃぶりノート」を共同開発した。クラウドファンディングを実施して県内外へのPRを図ることで、想定していた目標金額より480%多く集めることができ、11月には一般販売を開始させた。ゲームの要素を取り入れた文具を「ゲームステーショナリー」と名付け、今後もラインナップを増やそうと考えている。

 以前からペーパーレス化により印刷物の受注が減少していたため、自社で制作でき、かつ他社と差別化が図れるゲームの要素を取り入れた製品開発に、「みんなゲーム化プロジェクト」として全従業員で取り組んだ。その一つとしてメンバーが楽しんでアイデアを出し合い、モチベーションを保ちながらプロジェクトを成功に導くゲーム業界を参考にして「むちゃぶりノート」を完成させるなど、今までにない製品を生み出した。

 当初は、プロジェクトに対して従業員から戸惑いの声もあったが、意見を交わしやすいようにリーダーを設けないことで、積極的に意見が出てくるようになり、これまでに10種類以上の製品開発につながった。また、試作・製造を内製化してECサイトで小ロットから販売できる仕組みを構築し、コストやリスクを最小限に抑えることを可能にした。


 「内製化にこだわることで技術が向上し、ふとひらめいたアイデアも迅速に製品化できると実感している。また、社内に限らず、誰でも企画を持ち込んでもらえれば、製品化から委託販売まで行う『同人文具』という仕組みも考えている。自社ならではの紙製文具で新たな市場を開拓していきたい」と語る。



【おかやま産業情報】2022年新春号 掲載
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フジイ印刷株式会社
住所/瀬戸内市牛窓町牛窓4947-17
TEL/0869-34-3137 FAX/0869-34-4634
https://www.fujii-print.com

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