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File.92  株式会社サンラヴィアン

菓子を通じて世の中を「わくわく」させる

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  • 本社工場では、和洋菓子やパンなどさまざまな商品を生産。併設のアウトレット直営店も連日にぎわう
  • アウトレットショップにはベーカリーを併設。スイーツとともに焼きたてのパンも購入できる
  • 購入した商品や飲料、ジェラートはカフェで味わうことができる

 元々は鉄工所という珍しいルーツを持つ。1980年に前社長が菓子やパンの製造に乗り出し、現在の(株)サンラヴィアンに社名変更。まだ物流センターなどない時代、日配品の物流網などを活用してスーパーへ毎日商品を配送し、事業を拡大していった。

 物流網の開拓で中心的役割を担ったのが、現社長の占部守弘氏。全国の配送業者やスーパーを回り、血のにじむような努力を重ねて関東まで広がるネットワークを構築していったという。現在でも海外のスーパーに飛び込み営業を掛けるなど、バイタリティーは健在だ。「お菓子は生活の豊かさの表れであり、究極の嗜好品。それだけにチープなものは作れない。『商売ではなく、事業にする』という先代の思いを守るべく、変わることをいとわない経営を肝に銘じている」と占部氏。「キチンとした商品を キチンと誂え キチンとお届けする」という企業理念を社員一人一人に浸透させている。

 定番商品のベーカリーワッフル「ベルギーの朝」は、占部氏が学生時代に行った欧州旅行で出会った味を再現。旅行中にベルリンの壁崩壊の一報を聞き混沌とした中、ドイツ西部のデュッセルドルフで食べたワッフルに感動したという。新商品の葛まんじゅう「果乃しづく」は吉野本葛を使い、大人向けの一品に仕上げた。また、地元高校や大学との連携も盛んで、スイーツ甲子園優勝経験のある浅口市のおかやま山陽高校と開発した「ハニーレモンタルト」はモンドセレクション金賞を受賞。現在は倉敷市の川崎医科大学とのオープンイノベーションを進めるなど、時代に沿った商品開発を進めている。

 工場横には、1996年にアウトレット直営店を開設。以来カフェの併設、ベーカリーの増設、ジェラート店の入居など、地域住民や観光客が集う場として進化を重ねてきた。

 地元への思いは強く、2008年からは少年サッカーの大会「サンラヴィアン杯」を開き、青少年育成とスポーツ振興に寄与。里庄町内の小学校の卒業記念品に菓子が採用されるなど、地域に親しまれている。工場付近は国道2号のバイパス道路・玉島笠岡道路の建設が進んでおり、今後さらなるにぎわいも期待される。占部氏は「観光客が集うような新たな集客施設も考えたい。地域に貢献し、社員の誇りとなる企業に成長させていく」と話す。


【おかやま産業情報】2023年夏号 掲載
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株式会社サンラヴィアン
住所/浅口郡里庄町新庄3920
TEL/0865-64-4771 
FAX/0865-64-5163
http://www.sunlavieen.co.jp/

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