2015年10月1日 発信

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2015.07(Oct.2015)
 
・山技振サロン 10月16日(金)  1800〜2000 当会事務所  

工場見学会や技術交流会のテーマをご用意ください。 参加費1,000円。

・技術交流会 10/1 参加 17名 クラレ労働組合本部会館
「振り子式潮流発電 −ハイドロヴィーナス −の開発」
比江島慎二 准教授 岡大・大学院環境生命科学研究科   
 9/24に朝日新聞が岡山地域版で大きく取り上げた。比江島さんは潟nイドロヴィーナスを創り、NEDOの補助金も得て、実用化開発に意欲的である。潮流発電のいいところは、@安定性大。天候に左右されない。Aは低水力発電にも利用可能。しかし、どの程度の大きさになるとペイするのかはこれから。プロペラ型に対して漂流物などの影響が少ない利点有。発想は面白いが、実用化に対してどれだけ知恵を出せるかだろう。注目したい。 

・山技振サロン 9/18 参加 5名 当会事務所
 技術交流会、1月の交流会、来年の総会の講師、工場見学の企業など意見は出たが、再考することにした。
最近水素問題がやかましい。水素自動車、水素ステーションなど。話を聞くと水素は大量に余っているので、これを無公害燃料にしたいと政府が言い出し、県も乗り気になっているそうだ。水素は大量にあるが純粋なものはない。しかも輸送、貯蔵は大変危険だと化学屋はすぐ考える。化学工業日報も何故化学企業が水素に冷淡なのかと。そこで倉敷商工会議所の吉備の国クラスターで10/15に県の産業振興課、11/19にJXの人に水素構想を話してもらうことにしている。興味のある人は聞きに来てください。

・自動車廃棄ガス規制でフォルクス・ワーゲン(VW)のやったこと。   

1963年、米国上院議員マスキーが、自動車の有害排棄ガスを現行より1/10に規制する案を提出。業界に衝撃が走った。当時私は触媒技術者だったが、触媒学会は全員不可能だと考えた。当時の話「米国はロビイストを雇い議会活動でこの案を潰そうとした。日本は触媒科学者を雇い問題解決に真正面から取り組んだ」。この案は紆余曲折があり、完全実施は1995年になったが、日本の技術は素晴らしくガソリンと空気の比をICで制御し、1978年に初案値を達成した。触媒屋の私は反応条件の変化を制御する発想がなかったことを当時の反省として記憶している。
 最近、米国環境保護局がフォルクス・ワーゲン(VW)の排ガスNOxが試験時には規制内で、実走時には40倍にもなる違法ソフトウェヤを搭載していると報じた。だんだん化けの皮が剥げて、4年前には内部告発があったとか、EU当局も2年前には知っていたとか報じられている。VWはディーゼル車の燃費の安さを売り物に急成長し、10年間で倍の販売量を遂げ、最近GM,トヨタを抜いて世界の販売台数で1位になったが、こんな不正があり、企業、国を挙げて隠していたとは開いた口がふさがらない。これが、技術、環境を第一と豪語してきた国のやることか。メルケル首相の言葉も信用できません。他山の石としたい。

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