2016年5月1日 発信

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2016.02(May.2016)
・第71回通常総会など:5月20日(金)1500〜1900倉敷国際ホテル
1500〜 第71回通常総会(平成27年度の事業報告、決算。28年度の計画と予算)
1610〜 第11回村川技術奨励賞授賞 2件
1630〜 記念講演(60分)「環境問題と地域づくり」講師 岡山一郎氏(山陽新聞社論説委員会)
 氏は長年環境問題の記事を書かれ、特に水辺の環境で優れた見識を示されています。長年の経験を踏まえ、 これからの環境問題を話して頂きます。
1740〜 懇親会 参加費5,000円、講演会か懇親会一方のみは3,000円。

・工場見学会 グローリー梶@4/20 参加10名
 大いに期待して行ったが、期待以上の素晴らしい企業であった。展示室に並んだ通貨処理機は国産一号機が目白押しで、多くの「昔懐かしい自動販売機に出合うことが出来た。得意技術は、硬貨や紙幣などを正確に見分ける「認識・識別技術」と、硬貨や紙幣を正確かつ高速に処理する「メカトロ技術」である。金融がらみの機械なので部品の多くは内製化している。「トラブルは1時間以内に正常復帰する!」を掲げて各地に支店を置き、要員を配置し、顧客とメンテナンス契約を結んでいる。今回の熊本頻発地震への対応も対策本部を立ち上げて対応している。メンテナンスは収益源であると共に、新製品開発の情報源でもある。

・山技振サロン 4/15 参加6名
 今年度最初のサロン。総会、工場見学会への参加要望。山陽技術雑誌の更なる追加原稿の検討。次の事業案の検討など。東京五輪エンブレムに山技振会員某氏も応募した由である。

・文部科学大臣表彰伝達式(創意工夫功労者賞)、岡山県県知事表彰(工業技術開発功労者) 4/22 於テクノサポート岡山
 主催者挨拶の中で山陽技術振興会前会長故安井昭夫の長年に亘る岡山県産業振興への貢献に対する謝意と追悼の言葉があった。
文部科学大臣表彰では当会推薦の授賞者は4件4名(推薦11件11名、昨年は4件4名)
(1)坂本敏夫 JFEスチール叶シ日本製鉄所倉敷地区「スラブリフター爪取替え治具の考案」
(2)小野泰男 潟Nラレ岡山事業所 「ビニロンKU紡糸立上げ治具の改善」
(3)辻 幸夫 潟Nラレ岡山事業所 「パール状ランドセル原反のパール筋ロス改善」
(4)安原正雄 潟Nラレ岡山事業所 「硫酸ストレーナ掃除方法の改善」
県知事表彰の当会推薦者はなし(推薦は1件1名)、大臣表彰は、岡山県8件9名で中国地方では一位だが、全国トップスリーの愛知県(334名)、三重県(70名)、静岡県(59名)とは大きな差がある。今年も推薦は6月に始まるので、進んで手を挙げるよう周りの方に声を掛けてください。

・日本人の自然災害との向き合い方(=「楽観と諦観」)を根本的に考え直す必要があるのではないか![土岐憲三(元京大教授、地震工学・防災、元中央防災会議専門調査会座長)の「朝日新聞141017オピニオン」に掲載記事を要約(文責梶谷)]
 「楽観」とは、自分は大丈夫、あって欲しくないことは起きないはずと都合の良いように考えたがる傾向です。心理学で「正常化の偏見」と呼ぶようで、必ずしも日本人だけではないのかも知れません。ただ、自然災害が頻発する不安定な列島に住む日本人には致命的な結果を生み兼ねません。「諦観」とは、自然災害を“天災”と呼ぶことにも表れている様に、天から来るものだから仕方ないと考えることです。「運が悪かった」ではなく、「どうすれば死なずにすんだか、難を逃れることが出来たか、徹底的に考えて実践することが大切です。
私が懸念するのは、科学が楽観を強めかねないと言うことです。阪神淡路大震災後に発生確率を事前に予測していたらどうだったか算してみたら、最大限に見積もっても8%でした。事前にこの数値を発表しても、多くの人は「大丈夫」と逆に安心したのではないか?
科学的知見を科学の不確実性や限界も含めて「社会にどう伝えるか」、大きな課題です。自然をそのまま受け容れるのは、日本文化の良いところではありますが、やはり自分たちが向かい合う自然にどれだけのリスクが存在するものか、個人も行政も明確に意識すべきです。

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