2018年4月1日 発信

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2018.1(Apr.2018)
・山技振サロン 4月20日(金)1800〜2000 山技振事務所
 今年度最初のサロンです。新年度の活動計画について話し合います。参加費 1,000円。
・平成30年度第1回「工場見学会」「丸五ゴム工業(倉敷市上富井58)」4月26日(木)14:00〜16:00、会費3,000円
 丸五ゴム工業(株)は大正8年創業(前身は丸五足袋株式会社)の老舗企業で、今年5月に「白寿」を迎える。昭和35年現在地に本社工場建設、昭和37年矢掛工場建設、工業用ゴム製品の製造販売を中心に業容を拡大した。本社工場では、主として防振事業分野の生産と研究開発を行っている。自動車の乗り心地は、エンジンや路面から伝わる振動をおさえる防振技術が支える。防振ゴムの形状や特性、機能開発に加え、液体や気体とのハイブリッド化など、幅広い革新的な実用化研究に取り組んでいる。今年1月の技術交流会で勉強した通り、自動車のEV化の流れは避けられない。激動の自動車関連業界にあってどう生き残るのか、正念場の丸五ゴム工業(株)を見学し、話を聞きます。山技振は、10年前の2008年4月に工場見学で丸五ゴム工業本社工場を見学し、29人が参加した。多数の参加をお待ちします。
・[第73回通常総会+H30第1回理事会(役員人事)+懇親会]5月22日(火)1500〜 倉敷国際ホテル
1)総会議案:(1)前年度の事業報告(2)決算報告(3)事業計画(4)予算計画(5)役員改選(6)定款一部改訂(7)その他。
2)第13回村川・難波技術奨励賞授賞式。
3)記念講演会(60分):岡山県立大学副学長 沖 陽子氏(演題未定)。
4)平成30年度第1回理事会(講演会終了後、理事・幹事は会場に残り総会後理事会を開催する。役員改選期なので会長、副会長、事務局長、監事等の人事案件を決定)
・山技振サロン兼編集委員会(3/16、参加者5名)
 「山陽技術雑誌」Vol.66.(H30.4.発行)に対する投稿原稿は9件となった。
・[理事会+懇親会] 3月22日(木)1800~20:00 於倉敷商工会議所 出席者 理事16名、代理2名、監査1名。
 前年度の事業報告、収支決算報告、新年度の事業計画、収支予算計画、役員改選、定款一部改訂など総会提案予定議案について審議。
・第13回「村川・難波技術奨励賞」
 11月から募集開始し、1月末締切までに9件の応募があった。3月8日に審査員5名による合議審査を行った。今年は、ハイレベルの案件が多く接戦となった。5月の総会で表彰する。
・「今西進化論」―今西錦司が拓いた世界
  先日、岡山市で山極寿一氏(現京大総長)と千葉喬一氏(元岡大学長)の対談を聞いた。録音録画しておけば良かったなあとあとで後悔したほど素晴らしい対談であった。ゴリラ研究者の山極は、アフリカでゴリラと寝食を共にした仲である。京都出身の千葉は、高校時代から北山登山で京大探検部と付き合っていた。二人がともに尊敬する人物は「今西錦司」である。私は偶々フリマで今西錦司の本を300円で買ったばかりだった。今西は、京都西陣の織元の家に生まれ、中学時代から山登りに目覚め、西堀栄三郎(南極越冬隊初代隊長)に出会い、一浪して三高に入り、23歳で京大農学部に入学し、26歳で卒業、大学院に進み結婚、その後無給の講師時代が続き、57歳でようやく教授となる。63歳で京大を退官し、岡山大学教養部教授となり(昭和40年)2年間勤める。65~71歳の6年間は岐阜大学学長を勤める。26歳の卒論は「日本アルプスの渓流昆虫について」だった。この課題は、京都加茂川の岸辺に近い遅い流れとより中心よりの少し速い流れとさらに中心よりの速い流れと最も速い流心部とで棲んでいるヒラタカゲロウの種が異なることを発見し、日本アルプスの渓流におけるかれらの水平・垂直分布を追求したものである。のちに北海道や樺太にまで足を伸ばしている。カゲロウの「棲みわけ」理論は“今西進化論”の礎となったもので、今西が83歳になった1985年から87年、科学雑誌"Nature"に10回に亘りホールステッド等による「今西進化論」関連の論文・投書が掲載された。ダーウィンの進化論へのアンチテーゼとして高く評価された。今西は、戦時中は内蒙古で野生馬の調査を行い、戦後はいち早く宮崎県都井岬の野生馬の調査を開始した。途中、ニホンザルの一群に出会い、サルの研究を開始する。これが京大の霊長類研究のルーツである。「誰もやらないことをやる」ことの普遍的意義とセレンディピティーの力を強く感じた。(kajix)

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