2020年8月1日 発信

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2020.5(Aug.2020)
・[競争的資金・補助金情報】ご希望の企業・個人に配信します。メールアドレスを再度連絡下さい。[sangisin@optic.or.jp]
・恒例夏の大交流会(アイビースクエアー・ビアガーデン)は、残念ながら中止です。
・技術交流会、工場見学会、山技振サロン(兼企画会議)も当分休会します。
・岡山県知事表彰(岡山県工業技術開発功労者)は、10月2日(金) 山技振必着(岡山県締切10月9日(金))
 企業や団体でこの道一筋の技術開発・人材開発に取り組んで来られた方々を推薦下さい.
【http://www.pref.okayama.jp/page/667836.html】。予定を前以てご連絡頂くと幸甚です。
・第65回岡山県溶接技術競技会入賞者表彰式7月16日(木)1030〜於メルパルク[中止]
 岡山県溶接協会会長は今年度から藤原惠子さん(潟tジワラテクノアート社長)。
・文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)
 7月20日(月)山技振締切で5件9名の応募あり、県締切7月27日(月)にやや遅れて、候補者調査書、補足説明資料、住民票一式を岡山県担当に提出。
・公益社団法人山陽技術振興会の年次手続き
 事業報告、役員変更、年次報告等の法務局登記、公益法人事業報告システムへの電子登録等、一連の作業を松アさん鋭意奮闘中。
・第65回大原孫三郎・總一カ記念講演会7/29 18:30-20:00 於倉敷公民館大ホール
 『講演題目未定』 京都大学総長・霊長類学者 山極寿一氏。新型コロナ禍のため開催不能となり、今年度中の代替日開催の可能性を模索中。
・人材育成事業について
 ほぼ全面休止状態にあるが、酒津教室と水島某社教室をWEBでつなぐ試行を実施、WEB講義の可能性を把握することが出来た。
・当事務所のお盆休みは 8月13(木)〜16(日)とします。
叶シ条産業情報支援センター 岡崎正樹氏ご逝去
 山陽技術振興会の会員である岡崎正樹さんは去る4月3日に逝去された。会費請求がきっかけで判明したことである。現役会員の逝去は安井昭夫さん以来だと思う。岡崎さんは、長くクラレ岡山に勤務され、ビニロン生産現場、産業資材研究開発室で、紙・不織布用バインダー繊維、セメント強化用アスベスト代替ビニロン、FRP用ビニロンロッド、菌体固定用PVAゲル等の研究開発に関わり、晩年はビニロンバインダー繊維のユーザーである和紙メーカー「モルザ」(岐阜県)に出向、岐阜滞在中は土日を利用して信州大学(母校)のドクターコースに通って学位を取得した。これが、その後のJICAの仕事で大いに役立つことになる。「モルザ」定年後は岡山に戻り、縁あってJICAの仕事(海外シニアボランティア、ODA技術移転)でタイ国立マハサラカム大学(2002〜2003、養蚕研究所の設立、桑茶の生産と普及活動)、ヨルダン王立科学院(2004〜2006、中東の紙の研究)という変化に富んだ経験をされた。
 最晩年になって奥様のふるさと愛媛県西条市に移られ、「愛媛民芸館」(大原總一カが創立)館長を務められた。四国在住のまま山技振個人会員になって頂いた珍しいケースである。
 途中からは勤務先の叶シ条産業情報支援センターにも法人会員になって頂き、アイビースクエアでの夏の大交流会に西条組が5〜6人乱入したこともあった。岡崎さんは同僚の林洋一郎さんと共に交流会や総会・講演会に良く顔を出して頂いた。「海外まで帰りますので・・・」と少し早めに退席することが多かった。いつも寝釈迦のような穏やかな表情を浮かべ、大柄で大きな掌の男だった。晩年、クラレを離れてからの波乱に富んだ見聞録をシリーズで山陽技術雑誌に執筆して貰うつもりで居たが、突然の訃報となった。
 百箇日を過ぎたころ、西条で一度お目に掛かったことのある奥様に手紙を書いて、山陽技術雑誌に掲載できそうな遺稿を探して貰った。奥様も驚いたことに、彼の書斎には「遺稿集」が準備されていた由であった。お借りした「遺稿集」は、明るい空色の厚紙の表紙に180頁ほどの文章、写真、図等が体裁良く収められており、中には岡崎さんがどこかで講演したPOWER POINT、どこかに提出したらしきレポートなどもあり、明らかに自分の生きた証を残そうとしたものである。
 表紙には「岡崎正樹 随筆集」というラベルを貼り付け、背表紙にも「岡崎正樹 随筆集 令和元年十一月完」のラベルが見える。最初に出てくる「随筆 ヨルダン滞在記」(43頁)の表題頁には「2017.12.30正樹まとめる」との書き込みがある。来年の「山陽技術雑誌」には、この中から選んで転載させて頂くことにしよう。
弔句 大き掌にアケボノツツジ揺れやまず 正樹往く黄泉路も香れ花蜜柑 梶谷超遠心

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