2021年4月1日 発信

Tel.(086)422-6655/Fax.(086)422-6656
sangisin@optic.or.jp
https://www.optic.or.jp/sangisin/

2021.1(Apr.2021)
 「新年度がスタートしました。毎年4月は新たな気持ちで未来への希望を抱いて迎えるのですが、今年の春はいつもと違います。日本列島が、世界中が新型コロナウイルスで大混乱しています。」ここまでは昨年の挨拶ですが、今年も似たような状況です。首都圏の緊急事態宣言は解除されましたが新規感染者は下げ止まっています、というより再爆発の気配すら感じられて不気味です。しかし、昨年と違うのは一年間新型コロナと付き合ってきた経験です。どうすれば感染しないかいろいろ学習しました。スポーツ観戦も集会も蜜を避けるように工夫すれば感染はある程度抑えることが出来るようです。山陽技術振興会総会も広い会場に一つ置きに座れば大丈夫と見ました。記憶に残る総会の記念講演は、一昨年百歳を迎えた丸五グループを代表して岡本卓郎氏(丸五ゴム工業 代表取締役会長)に「これまでの100年とこれからの100年」を語って頂きます。総会が開催出来ますよう祈って下さい。今年一年変わらぬご支援をお願いします。
・山陽技術振興会令和3年度第1回理事会 令和3年5月20日(木)14:00~ 倉敷商工会議所
 (今回は、総会に先立ち第一回理事会を開催します。)
・山陽技術振興会第76回通常総会 日時:令和3年5月20日(木)15:00〜15:30〜17:00、場所:倉敷商工会議所
 (1)総会15:00~15:30、(2)記念講演15:30~17:00「丸五グループ100年の歩み〜もっと愛される100年へ〜」、講師:岡本卓郎氏(丸五ゴム工業 代表取締役会長)、(4)交流会:なし【商工会議所建替え中のため】
・第16回村川・難波技術奨励賞
 応募2件は書類審査の結果、いずれも「今一歩」の判定、今年は「該当なし」とする。
・山陽技術振興会令和2年度第2回理事会【予定】 令和3年3月16日(火)18:00~ 於倉敷商工会議所
 1月に新型コロナ感染者が日本中で急増し、岡山県でも新規感染者が顕著に増加、治療中が500人近くに達したため、3月の理事会を書面開催に変更した。理事会資料を理事に郵送し、議決権行使書を葉書で回収することとした。理事、監事全員が投票し、賛成多数で第1号議案〜第6号議案が承認された。【総会提出予定議案について審議。第1号議案「令和2年度事業報告」、第2号議案「令和2年度収支決算報告」、第3号議案「令和3年度活動方針と事業計画」、第4号議案「令和3年度収支予算」、第5号議案「役員改選」、第6号議案「研修室資産取得資金の一時凍結解除」について審議、全て承認された。】
・山陽技術雑誌Vol.69:原稿9件と広告の入稿完了
・「山技振サロン」「技術交流会」「工場見学会」は新型コロナが収まるまで当面延期。
「外にも出よ触るるばかりに春の月 中村汀女」
 今日(3月29日)の夕食後、いつもの散歩に出かけたところ丸く大きな月に出会った。ここで思わず掲句が浮かんだ。折角の満月(?)なので兎の餅つきの様子を写そうとポケットのデジカメを向けたが生憎大陸からの黄砂のせいか春の月はおぼろであった。帰宅して月齢を確かめると間違いなく満月であった。作者の中村汀女は家庭俳句・台所俳句の開拓者として知られ、日常生活を題材に豊かな感性と表現力で芸術性を高めた句を多く残した。掲句は台所にいた汀女が大きな春の月を見つけて思わず外に出て、家の中の家族に「外にも出よ」と呼びかけたのか、外出中に見つけた大きな月に感激して、急いで家に戻って「外に出てごらん!」と呼びかけたのか、多分後者ではないかと思いながらネットで調べてみた。汀女の長女によると、この句は昭和21年(山陽技術振興会創立の年)の作で、食糧買出しの帰り、立寄った知人宅の帰り際にハッと息を飲むほど間近に昇ってきた月の大きさに驚き、思わず家の中にいた家族に「外にも出よ」と呼びかけたものという。 私の好きな汀女の代表句である。「あはれ子の夜寒の床の引けば寄る」、「咳の子のなぞなぞあそびきりもなや」、「手渡しに子の手こぼるる雛あられ」、「ゆで玉子むけばかがやく花曇」。  ネットには、某有名予備校講師が受験生向けにこの句を解説していた。『新型コロナウイルス感染拡大が続く中、各自治体が不要不急の外出自粛を呼びかけています。授業は休みになり、皆さんは自宅で課題に励んでいることと思います。外出が出来ない中で、ふと「外(と)にも出よ」というフレーズが思い浮かびました。今回は「外(と)にも出よ触るるばかりに春の月」という中村汀女の俳句をご紹介します。この俳句には表現技法がふんだんに使われ、より深く鑑賞することができます。上五「外(と)にも出よ」・・呼びかけています。目の前に迫る大きな月に興奮した様子や素直さがあふれています。この美しい月を子ども達にも見せてあげたいと願う、優しい母の表情も感じられます。中七「触るるばかりに」・・直喩(ちょくゆ)が使われています。つまり、たとえています。「まるで手が届いてしまいそうなほど」と訳すことができます。おぼろげで間近に迫る美しい月が、目に浮かび上がってくるようです。下五「春の月」・・体言止めが使われており、名詞で結ばれています。言葉が強調され、その後に余韻を残す効果があります。体言止めにすることで、触れんばかりの潤んだ美しい月にいたく感動した汀女の心情が強調されています。』なるほど!【KAJIX】

sangisin@optic.or.jp