2022年7月1日 発信

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2022.4(Jul.2022)
 コロナ禍もようやく落ち着きを見せて来た。巷では用心しながら集会が出来るまでになった様であるが、ホテルの大型パーティーは回復していない由である。8月下旬にビアガーデンに繰り出すことにした。
・有隣会主催第66回大原孫三郎・總一郎記念講演会
 2022年7月27日(水)18:00op 18:30~20:00、於倉敷公民館大ホール(予約不要、新型コロナ感染対策必要)、「人類はどこで間違ったのか―ゴリラの目で見たコロナ後の社会―」、総合地球環境学研究所所長 山極壽一氏(前京都大学総長) https://yurinkai-kr.or.jp/outline/memorial.html
・「夏の大交流会」(於アイビースクエアー・ビアガーデン) 3年ぶり開催
 8月23日(火)18:30~20:30、@4,000円(食べ飲み放題) 入場制限があり、概数把握したいので「行くつもり」(確答でなくてもOK)との返答を早めにお願いします。
・文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)および岡山県知事表彰(岡山県工業技術開発功労者)の募集
 今年も上記募集が始まりました。現場で努力している人達の功績を讃える良い機会です。是非推薦・応募して下さい。最初は当事者も上司も尻込みしますが、受賞すると本人はもとより、関係者にも大変よろこんで頂き、仕事への励みになり、自信になります。初めて応募される方は山技振に相談下さい。
〇文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)当会締切:7月18日(月)
【詳細説明・記入用紙】http://www.mext.go.jp/b_menu/boshu/detail/1417596_00004.htm
〇岡山県知事表彰(岡山県工業技術開発功労者)当会締切:9月30日(金)
【詳細説明・記入用紙】https://www.pref.okayama.jp/page/721363.html
推薦予定を前もって連絡いただくと幸いです。詳しくは上記HPか、当会にお尋ねください。 過去の経験に基づきアドバイスします。
・第16回山陽人材育成会総会・講演会・名刺交換会を対面(+web)で開催(3年ぶり)[令和4年6月3日(金)15:00~18:30、於倉敷商工会議所]
 総会39名(3名リモート)、講演会45名(3名リモート)、名刺交換会32名参加。中島講師が最優秀講師賞を受賞。講演は経産省素材産業課長吉村一元氏「素材産業におけるカーボンニュートラル(CN)」。日本が国際的に約束した2050年CN達成という“マスト”と製造業との間に横たわる無数の障害・地雷を除去する政策推進担当者として日々奮闘している様子を垣間見ることが出来て少し安堵した。「我々はこうやって生き残るという声をコンビナート側から上げてもらえば、議論も、応援もしたいとの発言があったことは心強い。【山陽人材育成会第16回総会・講演会の様子は、化学工業日報新聞に掌より大きい記事・写真で報じられた。広告換算すれば数十万円の価値】
・人材育成講座実績
 人気の体験型講座も再開され、6月末までの受講者実績は延べ642名となった。今後の予想は、43事業所から申込のあるホームコース78講座と9事業所への出前講座21講座、共催2講座、合計101講座を想定、年間受講者数は延べ2525名の予想でほぼコロナ前に回復。リモート講座を生かした遠隔企業へのアプローチを模索。
「言葉がヒトにもたらした世界」(一部再掲)と「ゴリラの民主主義」
 掲記表題は京都大学山極壽一総長(当時)の「言の葉大賞授賞式」での講演である。山極は京大霊長類研究グループで初めてゴリラに取組み、ニホンザルやチンパンジーとは異なる社会・文化を発見し、アフリカ各地でゴリラの社会や生態調査を行い、初期人類の社会の復元を試みている。コンゴでゴリラと人の共生を目指すポレポレ募金の活動にも参加している。人類の進化の過程で受け継いだコミュニケーションの特性や現代の人類が抱える課題についてゴリラ研究者からの提言は興味深い。系統樹によると霊長類は300種くらいあり、その中でゴリラは「ヒト科」に属し、3000万年前にサルと分かれたものである。“ゴリラはヒトの仲間であって、サルの仲間ではない”のである。では、ヒトとゴリラの違いは何か、「脳の大きさ(3倍)」である。「脳を大きくした要因は何か?」色々と調べた結果、最もきれいな相関を示したのは「集団の大きさ」であった。日々暮らす仲間の数が多くなればなるほど脳は大きくならざるをえなかったという。化石で残っている人類の頭骨から脳の大きさを算出し、集団の大きさを推定してみると、ゴリラ並みの脳の時代には10〜20人の集団で暮らしていたと推測される。200万年前、脳が600ccを超えると30人くらいの集団になり、脳がどんどん大きくなると50人、100人の集団になり、現代人の1500ccの脳は150人の集団規模になる。脳が大きくなった結果として言葉が生まれたのである。ゴリラの集団規模10〜15人はサッカーやラグビーの人数である。ひと目で顔の分かるクラスの人数は30〜50人、150人は人生経験豊富な大人の「信頼できる仲間」の最大数(限界)という。さもありなん!
 ニホンザルを始めとする母系的サル社会では、メスは生まれ育った集団を離れずに血縁のメスと連携して家系グループを作る。オスはこのメスの群がりに加わって繁殖権を争う。メスは群れを離れられないので自らオスを自由に選ぶことは出来ない。一方、ゴリラ集団のメスは思春期になると群れを離れ、気に入ったオスや群れに移籍する。オスは力を誇示してもメスに気に入られなければ繁殖出来ない。ここに、体力差を乗り越えて主張し合い、互いを認め合って平等な社会を築こうとする萌芽がある。ゴリラの社会では、メスは乳離れした子供をオスに預ける。子供の安全を守れなければメスは出て行くので、オスは子供達の動きに目を光らせ、メスに気に入られるように気を遣う。オスが胸を叩いて群れを先導しようとしてもメスや子供が従わなければ進めない。結局、多くのゴリラが望む方向へと群れが向かうことになり、「ゴリラの民主主義」が成立する。ゴリラのオスは群れのリーダーではあるが、メスや子供の意見をよく聞いて決定を下すのである。[kajix] 

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