2022年8月1日 発信

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2022.5(Aug.2022)
 先月は冒頭に “コロナ禍もようやく落ち着きを見せて来た”と書いた。しかし、今月は様相が一変して全国的に史上最高の感染者数が連日続いている。先の見えない状況に戻った感があるが、“やるしかない”との誘惑もある。“恒例高齢夏の大交流会”は実施の方向で進め、状況により直前中止も考える。
・【競争的資金・補助金情報】コロナ禍でも多種多様な補助金があります。ご希望の企業・個人に配信します。メールアドレスを再度連絡下さい[sangisin@optic.or.jp]
・山技振恒例夏の大交流会(アイビースクエアー・ビアガーデン)
 山陽技術振興会では、恒例夏の大交流会を開催します。猛暑にもコロナにもめげず、大いに飲み大いに語って元気を回復しましょう!会員外の飛び入り参加も大歓迎です。多数の参加をお待ちします。と、先月は“収束が見えた”と思われたのですが、その後の状況はご承知の通りです。実施の可否を直前に判断したいと思います。参加希望者は別添申込書に記入【連絡電話番号明記!】して8月17日までに送って下さい。開催日時:令和4年8月23日(火)18:30~
20:30、場所:倉敷アイビースクエア・ビアガーデン(雨天中止の場合は、当日15時30分(3時間前)までに連絡用電話番号に通知)、会費:4000円/人(当日、受付にて領収書発行)、定員:20名(会場のテーブル配置制限あり)。
・技術交流会、工場見学会、山技振サロン(兼企画会議)も当分休会します。
・文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)
 7月18日(月)山技振締切で8件12名の応募があり、指導修正を経て、締切日7月25日(月)に候補者調査書、補足説明資料、住民票等を完成、電子データおよび紙書類一式を岡山県担当課に提出した。担当課の現地査察を実施、岡山県内審査を経て文科省に送られる。受賞者発表は令和5年4月の予定。
・公益社団法人山陽技術振興会の年次手続き
 事業報告、役員変更、年次報告等の法務局登記、公益法人事業報告システムへの電子登録等、一連の作業を岡山県担当者の指導を受け継続実施中。
・人材育成事業
 @人気の安全体験講座を3年ぶりに再開[6月14日の安全体験Aを皮切りにコロナ禍で中断していた安全体験講座を三菱ケミカル構内で三年ぶりに再開。ワクチン接種2回以上を条件に募集したが、募集条件が厳しいため参加者が減り、少人数コースも発生。7月に上期の14講座完了予定。Aコロナ禍第7波懸念から対面をリモートに変更希望する事業所の動きがある。B7月末までに出前4と体験型17を含む40講座を実施、延べ873名が受講見込み。順調に行けばコロナ前の2019年に近づく。C京葉人材育成会(昨年12月発足)とリモートで情報交換、共催等を検討。D7月25日第29回アドバイザリーボード(AB)会議開催。
・有隣会主催第66回大原孫三郎・總一郎記念講演会
 2022年7月27日(水)18:30~20:00、於倉敷公民館大ホール、「人類はどこで間違ったのか―ゴリラの目で見たコロナ後の社会―」、総合地球環境学研究所所長 山極壽一氏(前京都大学総長):雨の影響も最小で入場者も1,2階満席となった。講師も張り切って15分超過した。森を出て集団生活を始めたばかりで、まだ言葉を持たない人類にとって最も根源的かつ大切な特性は“共感力”であった。演者の持論がポストコロナ・ポストウクライナ社会で見直される必要があろう。山極先生が霊長類研究室を選んだきっかけは、当該分野の開祖とも言うべき今西錦司とその弟子にあたる伊谷純一郎との大激論を目の当たりにしたことであるという。興味深い逸話である。
・当事務所のお盆休みは 8月12(金)~16(火)とします。
”日本が飢える!”
 このところ、コロナ禍やウクライナ侵攻と相俟って、「タイヘンダァ」という論調が空を蔽っている。“カーボンニュートラル(CN)”、“みどりの食料システム戦略(みどり)”、“SDGs”、 “日本が飢える!世界食糧危機の真実” (山下一仁著幻冬舎新書2022年7月25日発行)。著者は岡山県出身で農林省を経て現在はキャノングローバル戦略研究所主幹である。農林水産省在任中から農政に対する厳しい論客であった。とくにコメの減反政策には一貫して反対を表明して来た。1971年に始まったコメの減反政策は2018年まで続いた。八郎潟干拓事業で誕生した大潟村の入植は1967年(昭和42年)に始まり、大型農業に意欲を持った多くの若者が故郷の農地を捨てて八郎潟に移住したばかりであったが、減反政策で意欲を殺がれる形になった。入植者の中で減反政策に従う者と反発する者が対立し、しこりと対立は今なお残っているという。数年前に「干拓記念館」が完成したが、建設に係った関係者は、反対派に「そんなもの絶対造らさん!」と言われ、怨念の深さを感じたという。故安井昭夫元会長の言によると「泥にまみれて田植えをし、暑い中を草取りをして秋に美味しい米を収穫するよりも、田んぼを草茫茫にして昼寝をする方が儲かるという様な政策は、亡国の思想である。」全くその通りである。それなりの理由があるのだが、半世紀にわたる日本人の勤勉精神の損傷は計り知れない。山下一仁氏は以下のように述べている。ウクライナ危機で麦や大豆などの国際価格が上昇し、日本国内でも食品の値上げが相次いでいる。だが、経済力がある日本が、食品輸入出来なくなる事態は起きないだろう。心配なのは、台湾有事などでシーレーンが破壊され、物理的に輸入不可になることだ。穀物の中で唯一自給出来ているコメだが、生産量がピークだった時でも、辛うじて現国民が生存出来るカロリーを供給出来るだけしかなかったのに、現在はその半分以下に減少している。小麦や牛肉などの輸入が途絶した場合には、確実に沢山の“餓死者”が出る。飽食の裏で、食料危機のリスクは高まっている。直ちに減反政策を廃止し、コメの生産量を現在の倍の1500万トンまで増産すべきだ。国内で消費しきれないコメは輸出に回す。有事には輸出用のコメを国内消費に回せば、飢餓は回避できる。50年以上続いた減反政策は、日本の農業を衰退させた。農地の集約を図り輸出競争力を向上させるとともに、コメ増産を目指して収量が多い品種を使うなどして、失政により衰退した農業の復活を急ぐべきだ。【kajix】 

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