お知らせ

2018/05/08

【岡山水産物仲卸協同組合】魚島(うおじま)

 期間は一般的に八十八夜から二潮汐(約30~40日間)といわれています。どの生物もそうであるように生き易いところで生き、次代が育ちやすいところで子育てをするのは魚類もその例外ではありません。魚にとって瀬戸内海は太平洋に面した大きな湾として考えられると思います。水深は浅く、低質は砂地が多く、藻場も多く存在します。また、流入する河川の水量も多いため陸地からの栄養分も海域内に多く存在します。したがって、餌となるべきプランクトン等がたくさんあるため小魚(いかなご、片口鰯等)が多く発生します。海水温度が15℃前後となるこの時期、回遊魚にとって餌となる小魚が豊富であるため、産卵しやすく、孵化しやすく、孵化した稚魚が食餌しやすい、という三拍子そろった環境が出現するのです。
 このため、「鯛」、「鰆」、「まいか」、「まながつお」など群れをなして瀬戸内海に入ってきます。この魚群が海上に黒っぽく盛り上がりあたかも島のような態なのでこの様を「魚島」と呼ぶようになりました。
 漁法としては、「縛り網」、「巾着網」、「ばっしゃ網」及び「流し網漁法」が使用されています。