一般社団法人備前青年会議所

スローガン 

『 気概、誠意、敬意 』

2016年度 理事長提言

誇りと覚悟をもって、我々は未来の灯となる。

理事長所信

一般社団法人備前青年会議所 理事長 後藤善康

 

【はじめに】

 2010年、私は備前青年会議所の一員となりました。 入会以来、表裏のない真っ直ぐな気持ちで、常に青年の気概をもって誰かのために我が身も振り返らず行動する多くの先輩に出会い、 その背中を追いかけ過ごしたこれまでの日々は、私に多くのことを教えてくれました。 青年会議所は、40歳までという限られた時間の中で毎年、新しい英知を導入し、 創始の志を継承しながら創造の精神を掲げ、常に時代の先端で可能性を切り拓いてきました。 明日への希望に向け今日の犠牲を惜しまない、どこかで誰かのために役立っていることをひたすらに信じて走り続ける。それが我々JAYCEEなのです。 今、我々がそのバトンを受け継ぎ、青年会議所という舞台で、永遠を駆け抜ける一瞬の我々であることを再確認し、 検証を重ねながら次世代にバトンをつなげなくてはなりません。歴史と人と出来事。そして未来。青年会議所運動は全てにつながっているのです。





【地域を再び輝かせるのは誰なのか】

 美しい島影を映す穏やかな瀬戸内海から内陸へ向けてさまざまな歴史と文化を持った地域がひらけている備前・東備地域は、岡山県の東の玄関口として古くから地域経済に寄与してきました。 しかし、長期に亘る不況や産業構造の変化等様々な要因により経済は悪化し、地域に根ざした多くの企業は苦境に立たされています。 今まさに、時代の転機であるにもかかわらず、変わらねばならないのに変えられないわが郷土。 これまで私たちは幾多の困難を乗り越えてきた先人たちの努力の上にあぐらをかき、手遅れという感覚を忘れてしまったのではないでしょうか。 あるいは、どこか他人事で、誰かがやってくれるのを待ち望んでいたのかも知れません。この郷土の転機に、新しい時代を創造し光を与えられるのは誰なのでしょうか。 それはJAYCEEしかありません。 備前青年会議所は昭和42年に運動の灯をともした時から、「明るい豊かな社会」の実現に向けて、未来を強く信じ挑んできました。 我々には、次世代のためにも覚悟と気概をもって備前の新しい希望となり、新しい時代を創造する責任があります。 我々が描く未来こそが、備前・東備地域を再び輝かせると確信しています。


【未来への投資・次世代への道標】

 戦後教育において、和を重んじる精神や相手を慮る心よりも、個を重んじる思想を植え付けられたがゆえに、日本人の誇るべき道徳心が薄れてしまったと感じています。 今が楽しければよいといった刹那的な行動や、「公」の意識が希薄になり、自己の利益のみに関心が向き「自分さえ良ければそれでいい」といった利己的な風潮が蔓延しています。 これは価値観が多様化した私たち大人が子供の手本となり得ていないことにも原因があるのではないでしょうか。 まずは、時代を如実に映す鏡とされる未来を担う子どもたちの、心の成長基盤となる環境を用意するため、 我々備前青年会議所がこれまで継続して展開してきた青少年育成事業『わんぱく相撲東備場所』の開催や、 その他様々な青少年事業を通して道徳心を育む運動を推進するとともに、我々大人が日本人の誇るべき道徳心を学ぶべく、 子どもたちの範となるための精神的・社会的規範となる意識を醸成できる道徳教育について学ぶ機会を創出し、 広く道徳心を呼びかけることさえ否定した日本の戦後教育から、本来あるべき姿を取り戻すため、未来への投資である教育をしっかりと実践し、 次世代への道標を確かなものにしていきます。


【備前ブランドの構築】

 ブランドとは受け手の心に築かれるものです。それは一朝一夕でできるものではなく、作り手の思想、その手から生み出される形あるモノ、 それらを育んできた場所、背景にある長い年月をかけて紡いできたストーリーに共感が生まれることによりブランドが構築されるのでしょう。 我々の郷土にもまさに成熟した文化により生み出された、共感を得られるストーリーがあるはずです。 我々は備前・東備地域で活動する各種青年団体と団体間の垣根や利害を超えて展開している『備前地域まちおこし協議会』の活動において、 責任あるリーダーとして良循環のストーリーを掘り起し、ブランド構築への一歩を踏み出します。この共感を拡げていくことで、地域の誇りを取り戻すことにもつながると信じています。


【会員増強 ~地域の未来を支えるリーダーへ~ 】

 現在、全国各地で多くの青年会議所が会員減少に悩み、組織の運営に苦慮しています。私は会員の増強に取り組むにあたり、 今一度私たち自らがどう成長してきたのか、どのように地域と向き合ってきたのか、そして自分たちの運動で地域がどのように変化していくのかを、 これから出会うであろうまだ見ぬ仲間に自らの経験として熱く語りかけることが必要と考えます。なぜなら、その語り手はJAYCEEそのものであり、 郷土を想う人間そのものであり、自分に感動を与えた人や出来事で漲るその声は必ず相手の心に響くものとなるはずだからです。 また、自分を開発し自分を高めていく喜びを経験するために、一人でも多くの会員に日本JC、中国地区協議会、岡山ブロック協議会へ出向していただきます。 さらに、国内外で開催される諸事業や大会、姉妹JCとの交流事業に積極的に参加することで、 全世界及び全国各地で我々と同じ青臭くも真っ直ぐな志で活動する仲間と互いにスキルを磨きあい、 備前・東備地域の未来を照らすリーダーとしてふさわしい見識を身に付けていただきたいと考えます。


【結びに】

 我々は青年経済人として先人たちと同じく郷土を想い、大義を掲げ、未来への礎とならなければなりません。 先人たちが責任を果たしてきたように、我々も責任世代として未来を明るく照らす灯とならなければなりません。 青年期にこの時代を生きた証を刻み、今やるべきことは何なのか、しっかりと腹を据え、未来をみつめ、閉塞感に充ちた現状を打破しよう。

・先人たちの築いた歴史に敬意を示し、誇りを持って前進を続けよう。
・この先起こりうるあらゆる事象に対し誠意を示し、絶えることのない前進を続けよう。
・未来を創ることのできる唯一無二の存在として気概を燃やし、決して妥協することなく前進を続けよう。


たとえ壁が高くとも、前が暗くとも。

 基本方針

  1.   1. 地域を輝かせるJC
  2.   2. 未来へつながる道徳教育の実践
  3.   3. 備前ブランドの構築
  4.   4. 未来を創るリーダーの育成