開発技術分科会第2回セミナーを開催しました。

 令和2年12月21日(月)に、「自動車産業における軽量化と部材多様化について」のテーマで、日産自動車㈱様より新開発されたCFRP部品の量産化技術の紹介及び、県内サプライヤーに向けたニーズを発信していただきました。

参加申込者から、事前にCFRP及び異種接合で聴講希望内容を募り、当日を迎えました。

 セミナー前半では、「自動車軽量化におけるCFRP生産性向上の取り組み」と題しまして、日産自動車㈱ 生産技術研究開発センター エキスパートリーダー 水谷 篤 氏より、

自動車の軽量化の新素材として期待されているCFRPについて、現在も適用は限定的であるため、適用を広げていくためには生産性の向上が課題である。成形スピードやシミュレーションに関わる技術開発の取り組みについて紹介していただきました。

 セミナー後半では、「自動車の車体材料と接合技術動向」と題しまして、日産自動車㈱ 生産技術研究開発センター エキスパートリーダー 樽井 大志 氏より、昨今の軽量化ニーズに伴い車体にどのような材料(鉄,アルミ,樹脂,複合材等)が採用されているか、また採用される材料に合わせて必要な接合工法について、それぞれの技術課題と方策を紹介していただきました。併せて、参加者へ向けたニーズを発信していただき、今後の事業展開に向けて新たな足掛かりの1歩となりました。

 参加者からは、「業界の動向調査及び採用動向など紹介されており、大変参考になった。成形工法における技術課題については具体的な対応策など紹介されており今後の取組に活かし推進したい。」「電動化、自動運転などの技術が進むのに比例して鉄の割合が減少していくように感じましたので、弊社としてもアルミや超ハイテン材の成形含め技術開発の必要性を改めて認識しました。」「CFRP量産化の過程がその方面の知識が無くても分かりやすかった。当方は、金型による成形を行っているので、透明な金型を用いて評価を行う方法は自分の金型評価に適応できないかと考えることができ、とてもためになった。」「様々な接合技術があるとは言え、接合材同士の合い沿いや、車両性能要求にマッチする最適な接合方法を使い分ける必要があることなど、異材結合技術における最新動向などを理解することができ、非常に有意義なセミナーであった。」「弊社では入手できない情報をご教授いただき大変参考になりました。」との声が上がりました。
また、セミナー終了後に追加での質問も多くあがり、後日いただいた回答を参加者の皆様へ展開しました。

参加者 34社/68名