活動報告

Activity

2019年07月16日

第55回シンポジウムを開催しました!

令和元年7 月9 日(火)に、岡山大学創立五十周年記念館 (岡山市北区津島中)において、第55 回シンポジウムを開催しました。

今回は、「機能性オリゴ糖の重要性~ミルクオリゴ糖の特徴と代謝機構~」と題して、食品や医薬への添加素材として期待されているミルクオリゴ糖の利用展望や、乳児型ビフィズス菌のオリゴ糖代謝における働きについて、また糖鎖をターゲットに診断・創薬・再生医療などの研究、製品開発への取り組みをご紹介いただく3名の講師の方をお招きしました。

まず初めに、帯広畜産大学畜産学部の浦島匡先生に「新産業創生基盤としてのミルクオリゴ糖の科学」と題して、ヒトの母乳に含まれるにミルクオリゴ糖の代謝経路や、ウィルスや菌に対する接着阻害に関する研究成果を、多くのスライドを用いて分かりやすくお話しいただきました。

次に、京都大学大学院生命科学科統合生命科学専攻分子応答機構学分野の加藤紀彦先生より「ビフィズス菌のオリゴ糖資化・代謝メカニズム」と題し、乳児型ビフィズス菌が保持する酵素やたんぱく質群がどのようにオリゴ糖資化するのか、その仕組みや代謝メカニズムを詳細なデータを元に解説していただきました。

最後に、住友ベークライト株式会社次世代バイオ医薬品基盤技術開発プロジェクトチームの三浦嘉晃様から「"糖鎖を視るため知るために、そして病を診ることができたなら"」と題して、糖鎖を的確に"視るため、知るため"、また糖鎖が近い将来、バイオマーカーとして"病を診る"ものとして活用されることを願って住友ベークライト株式会社にて開発された糖鎖関連製品に触れながら分析例をご紹介いただきました。

また、同シンポジウム内において『第21回学生プレゼンテーション』が開催されました。今回は、岡山大学と岡山県立大学からの4名の学生により、プレゼンテーションとポスターセッションが行われ、学生奨励賞が2名の学生発表者に授与されました。

おかやまバイオアクティブ研究会では、シンポジウム、視察見学会、研究室訪問などを開催しております。生理活性物質・医薬品関連技術等に携わる皆様は、ぜひ入会を御検討ください。
http://www.optic.or.jp/bioactive/entry/entry_register.html