2024年12月1日 発信

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2024.09(Dec.2024)
 12月は師走で、お坊さん(導師)が忙しく檀家回りをする月を指したようであるが、最近は8月のお盆が師走で12月はお坊さんの姿はあまり見ない。除夜の鐘と年越しの行事はお寺と神社が主役である。
 大空のあくなく晴れし師走かな 久保田万太郎
・基本事業:
(1)第88回児童生徒発明くふう展・2024未来の科学の夢絵画入選作品展示、12月6日(金)〜12日(木) 9:00-17:00、於岡山県生涯学習センター人と科学の未来館サイピア「企画展示室」 (2)同上表彰式、12月10日14:00〜15:00 於テクノサポート岡山「大会議室」、 (3)山陽技術振興会第2回理事会:2025年3月6日(木)(予定)、 (4)山陽技術振興会総会・理事会・講演会(中村教授):2025年6月2日(月)(予定)
・人材育成事業:
(1)12月:企業訪問。 (2)12月6日(金)第70回担当者会議:2025年度講座スケジュール確定、次年度山技振日程等決定。 (3)2025年1月31日第34回AB会議:2025年度講座計画と3講座の講師交代報告予定。 (4)2025年3月6日(木)71回担当者会議(2024決算予想・2025年度予算案)
・基本事業:(1)11月5日(火)14:00-17:00、第88回児童生徒発明くふう展・2024未来の科学の夢絵画展審査会開催、於テクノサポート岡山。岡山県知事賞以下22の賞を選考、山陽技術振興会会長賞は、瀬戸内市立牛窓北小学校6年井上夢萌「振って楽しい洗米機」と倉敷市立玉島北中学校2年稲葉奈々「蟹の潜水艦」に授与。 (2)11月11日(月)13:00-17:00、産業教育140年記念式典・生徒発表会、於ピュアリティーまきび。岡山県における産業教育の始まりは明治16年の農学校と明治17年の商業学校である由。 (3)11月12日(火)14:00-16:00岡山県産業労働部石井総括参事・栗原主事来所、人材育成事業の活動の中から技術振興事業と技術普及事業に振り分けることで公益事業の継続性を担保。 (4)11月13-14日、OTEX、於テクノサポート:通路歩けない程の盛況。 (5)11月25日13:00-、OUSフォーラム、於岡山プラザホテル。
・人材育成事業:(1)11月5日 Window11対応PC2台納入、Window11対応不可PC3台廃棄、 (2)11月6日(水)井上会計事務所黒谷氏会計指導実施。 (3)11月14日(木)クラブン主催サイバーセキュリティーセミナ聴講、山技振の現システムは最低限の基準を満たしていることを確認。 ・11月末現在、出前13を含む80講座(57は対面)を実施、延2138名が受講。2024年度通期見通しは、29科目でホーム86講座と出前17講座、合計104講座に昨年を超える2737名が受講見込。経常外費用として研修室拡張と会議室整備合計500万円を検討中。 ・出前講座:旭化成(4)、クラレ(6)、大分県(2)、太陽石油(1)、日本触媒(3)、セイカテクノ(追加1)、レゾナック大分(0)
農業を巡る三題
 先週は3泊4日で東京に行った。農林水産省主催のアグリビジネス創出フェア2024(東京ビックサイト)に参加した。農林水産分野の最新成果を展示発表する最大のイベントでWebリアル併用開催である。以前はアグロイノベーションなる商業ベースの展示発表会と同一会場内で併催したので、出展者・入場者とも多く熱気があったが、コロナ禍によりWeb開催・Web部分リアル併催を経て、今の形式になった。今年は、令和の米騒動などもあり、食料自給率や農業に注目が集まっている。  ゴリラ研究者の山極壽一先生によると、現代に生きているサルやゴリラ、チンパンジー等の「霊長類」は三百種類もあり、人間もその中の一種である。ゴリラはヒトと同じ仲間で「ヒト科(Hominidae)」に属する動物で、三千万年前にサルと分かれた。ゴリラはヒトの仲間であって、サルの仲間ではないのである。では、ヒトとゴリラはどこが違うか? 答え「脳の大きさ」である。 ヒトはゴリラの三倍の脳を持つ。では、ヒトの脳が大きくなった理由は何か? 様々な研究者が様々な仮説を立て様々な物証をもとにたどり着いた結論は、発掘された頭蓋骨から推定される脳が増大し始めるのは200万年前で、その後ヒトが森を出てキャンプ地を形成し組織的狩猟を行う様になった40万年前に現代人並みの脳の大きさになったとされる。当時のグループは150人程度だったと推定され、群の大きさが脳の大きさと最も良い相関が得られているという。火の使用、宗教、言葉の発明、農業などは、そのあと、その結果であるらしい。  ゴリラは森に残り、ヒトは森を出て外敵から家族・仲間を守るために群をつくり定住して食料を自給するようになる。農業の発明であり、都市化の萌芽、所有地・所有権の目覚め→争いの始まり、環境破壊の始まりでもある。  人類のための食料供給を担う農業は、自然の中で自然の恵みを得て地球環境と共生する営みだと思いがちだが、地球温暖化の観点からは有力な加害者の一員と見なされ、大幅な行動変容が迫られている。農林水産省は「みどりの食料システム戦略」を策定し、2050年に向けた世界のカーボンニュートラル目標に向けた応分の行動計画を策定し実行している。IPCCによると、温室効果ガスの2割以上が農林業由来とされる。FAOの報告でも作物の生産・加工・流通・廃棄までを含む食料システム全体で見ると3割を占めるという。植物系資源は、元来CO2とH2Oから出来るので燃やしてもCO2を増やすことにならないとされて、燃料としての木材争奪戦が行われている。植物からつくるバイオ炭は、カーボンの貯金であり、化石燃料を取り崩す償いにもなる。静脈系資源(下水汚泥、畜産糞尿、生ごみ、堆肥、農産廃棄物、林業廃棄物)の主体は植物系であり、新型コンビナート形成の可能性があると思われる。昭和初期レイヨン産業が勃興したころに熱心に検討された木材リファイナリーの再来である。 [kajix]

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