2023年5月1日 発信

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2023.2(May.2023)
 G7倉敷労働雇用大臣会合が開催され、仏米英独日伊加の労働雇用担当大臣、EU/ILO/OECDの代表が日本の労働科学研究発祥の地倉敷にあつまり、成功裏に「無事」終了した模様である。まずは良かった。それに先立つ記念シンポジウムが3月30日に倉敷市民会館であった。伊東香織市長、伊原木隆太知事の挨拶に続き、ノーベル賞受賞者・旭化成竃シ誉フェロー吉野彰博士の基調講演「リチウム電池がひらく未来社会」、(公財)大原記念労働科学研究所濱野潤理事長による特別講演「倉敷で生まれた労働科学」があった。パネルディスカッション「働く人のためのサステナビリティ」は、岡山県経済団体連絡協議会座長の中島基善、連合岡山会長の森信之、大原美術館理事長の大原あかね、倉敷青年会議所理事長の戸倉加奈の4氏がパネラーとなり、人的資本への投資をテーマにそれぞれの立場から意見を述べた。私と兼信さんは事前申し込みをしたが何の応答もなく、恐る恐る会場に行ったところ全員フリーパス・入場者1100人でややもったいない感があった。

・山陽技術振興会令和5年度第1回理事会[総会前] 令和5年5月25日(木)14:00~ 倉敷商工会議所
・山陽技術振興会第78回通常総会 令和5年5月25日(木)15:00~17:00、於倉敷商工会議所
 (1)総会15:00~15:30、(2)村川・難波技術奨励賞表彰式15:30~16:00、(3)記念講演会16:00~17:00「古民家再生と倉敷のまちづくり〜楢村徹設計事務所の仕事〜」、講師:楢村徹氏、(4)交流会:なし
・第18回村川・難波技術奨励賞
 @辻憲二(岡山大学学術研究院医歯薬学域)、久保覚(佐野商会)、大西宏・佃豊裕(タイセイメディカル)「スチレン系軟質樹脂を用いた腎生検シミュレーターの開発」A福永正明・宮崎嵩之(倉敷中央病院)、藤岡斉・関口麻衣子・
田中修・田中春奈(メディエ)「統合型MR安全性情報管理システムの開発」
・山陽技術雑誌Vol.71
 原稿8件と広告の初校・再校完了、ササベ印刷にて印刷中、総会に合わせて納品。
・第78回通常総会議案書
 ササベ印刷にて印刷中、総会に合わせて納品。
・「山技振サロン」「技術交流会」「工場見学会」は当面休止。
・令和5年度文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)・岡山県知事表彰(岡山県工業技術開発功労者)
 昨年7月に8件12名推薦、1件1名授賞(今回は採択率が異常に低い!)【「ラジアントチューブ点検の安全で正確な方法の考案」(JFEスチール叶シ日本倉敷地区 山口良太)
・人材育成事業の決算確定
 事業収益6,278万円、経常費用5,363万円となり、損益は+915万円となったが、2023年度には美和事務所→水江への移転が予定されており、これに伴う引越し費用・改装工事、受講者増等のための設備調度品購入、教育施設の拡充、DX環境整備費用、等々の費用発生が予想されるので、研修室基金への積増しはゼロとし(3月理事会にて決定)、185万を受取消費税引当金、675万円を移転関連費として運転資金に計上することとする。
・2022年度実績は、ホームコースが体験型29実証型1を含む78講座、出前・共催コースは33講座、計108講座を実施し、2,617名受講となった。2023年度も現時点で2413名の受講希望があり、さらなる伸びが期待される。
「万緑の中や吾子の歯生え初むる 中村草田男」
 新緑の季節である。まさに万緑の候である。草田男がこの句を作ったのは1939年(昭和14年、私の生れ年)であり、私の大好きな句で、この季節になると思い出す。この2年前(1937年)に「吾妻かの三日月ほどの吾子胎(やど)すか」(体を丸めた胎児を三日月の形にたとえ、妊娠した妻の胎内にあるわが子のことを想って詠んだ句)という句がある。してみると、この時に胎内にいた長女が無事生れ、成長して歯が生え始めたのであろう。 「中村草田男」は、松山中学・東大独文科→国文科を卒業、この間神経衰弱を何度か患い、「ホトトギス」を参考に「平安な時間を持ち続ける唯一の頼みの綱」となる句作を始め、"草田男"を使い始める。1929年高浜虚子に会い東大俳句会に入会、
水原秋櫻子の指導を受ける。人間探求派の俳人と言われ、生活実感・心情のこもった句を多く読んだ。季語「万緑」は夏の季語で、山や野に生い茂る草木の緑の様を表す言葉である。じつは、この「万緑」という言葉は、中村草田男がこの句で初めて季語として使用したと言われている。この句は、中村草田男の句の中で最も有名な句で、この句を詠んだ翌年に「萬緑」(萬は万の旧字体)という句集を刊行、数年後には俳句雑誌「萬緑」を創刊するのである。
「万緑」なる言葉を中村草田男は、とても大切にしていたことが分かる。[kajix]

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