2023年10月1日 発信

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2023.7(Oct.2023)
・第87回岡山県児童生徒発明くふう展および2023岡山県未来の夢絵画展にかかる審査委員会
 日時 令和5年11月6日(月)14:00~17:00、場所 テクノサポート岡山1階大会議室
・第73回岡山県児童生徒科学研究発表会[山技振協賛]
 今年も12月3日(日)に岡山理科大学を会場に開催される。協賛金と山陽技術振興会会長賞で協力する。
・OUSフォーラム2023[山技振後援]
 令和5年11月27日(月)13:00~18:00、開催場所:岡山プラザホテル4F&5F、内容:特別記念講演、研究シーズ発表、技術相談。
・【中間理事会開催】
 日時:令和5年11月30日(木)1830~1930、於倉敷商工会議所、議題:美和事務所閉鎖に伴う事業見直し。*山技振の今後の方向性を議論する重要な会議です。万障繰合せてご出席をお願いします。 
・技術交流会、工場見学会、山技振サロンは当分休会します。
・岡山県知事表彰(岡山県工業技術開発功労者)
 今年は4件の応募があり岡山県担当部局に提出。
・山陽人材育成講座
 @9月末現在で出前10を含む56講座を実施し、延べ1517名が受講。年間見通しは102講座(内訳出前・共催25、ホーム講座77)、延べ受講者2798名。採算見通しも経費、講師委託費、教材改訂費、労務費等の増加を見込んでも増益の予想。A9月1日に第65回担当者会議を水江研修室で開催、「2024年度の対面講座再開」、「講座スケジュール」、「モバイルPC活用」につき承認。講師との調整を経て次回決定。B新講座「現場で実践するハラスメント対策」(11月13日午後予定)の受講・評価を依頼。C講師に2024年度スケジュール・シラバス改訂依頼開始、D担当者会議:12月1日15:00〜水江事務所にて開催、2024年度スケジュール決定、E次年度に向けた営業活動(企業訪問・対面)を12月1日より開始、F経常外費用675万円を予定した事務所移転費が予定通り発生の見込。
「異質なものとの出会い」
 倉敷中央病院創立100周年事業×京都大学iPS細胞研究所共催シンポジウムが2023年9月3日(日)13:00~15:30に倉敷市民会館ホール(1F1390席、2F584席)で開催された。受講申込の途中経過がやや心配な状況で山技振はじめ多くの友人知人に声をかけて最終的には1360名に達した。終盤で学校関係に声をかけて中高生が一挙に増えた由であったが、会場にも若い世代が目立った。ネットで視聴した方も相当数居られた由である。皆さんのご協力に感謝する。先月の「日本人の科学する心」に続いて大変良い話を聞くことが出来た印象で、当り年である。記憶整理のためにプログラムを再掲する。@開会挨拶:濱野潤(倉敷中央病院理事長)、A「これからの医療のかたち─医療のエコシステムをどう作る─」山形 専(倉敷中央病院院長)、B「哲学する経営者が iPS 細胞と出会ったら」大原謙一郎(大原記念倉敷中央医療機構理事・会長)、C「外科医が出会った iPSという細胞」川口義弥(京都大学iPS 細胞研究所教授)、D講演「iPS 細胞 進捗と今後の展望」山中伸弥(2012年ノーベル医学・生理学賞・京都大学iPS 細胞研究所名誉所長/教授)、Eパネルディスカッション「未来の再生医療」◆モデレーター長久吉雄(倉敷中央病院外科部長)、◆パネリスト 川口義弥(京都大学iPS 細胞研究所教授)、山中伸弥(京都大学iPS 細胞研究所名誉所長/教授)、藤原崇志(倉敷中央病院耳鼻咽喉科医長)、今中智子(倉敷中央病院血液内科副医長)、F閉会挨拶:高橋淳(京都大学iPS細胞研究所所長)。大変良いラインナップである。医師でない人の話も、当にこの場所に“あらまほしき”ものであった。
 山中先生は、前日サンフランシスコ(共同研究先の研究所)を発って当日の早朝4時に羽田に着き、その足で倉敷に来て早速倉敷川の畔を走り、その様子を自撮りして午後の講演に備えた由で、講演中にも「(時差ボケで)そろそろ危ない時間帯です」、「私は明日還暦を迎えます」等の発言があった。オモロイ関西人である。山中先生の発言で気になったことがある。「日本の研究所では“何が何でもiPS 細胞”という雰囲気なのに対し、サンフランシスコの研究所では“iPS 細胞はone of them ”という位置づけなので気が楽です。」
 知人の医師の子息が化学専攻と聞き、名前をたよりに調べて見ると「注目の若手研究者」であった。研究成果は「CO2からCO2を吸着できる多孔性材料を常温常圧で作成することに成功した」ものである。この成果発表の直後に多くの取材を受けた中で彼は語っている。「現在は、University of Oregonで日本学術振興会海外特別研究員として研究をしています。私がiCeMSで学んだことの一つに、いろいろな視点や背景を持つ人と話すことの重要性があります。これは、思いもよらないアイデアを得られるだけでなく、背景の違う相手に自分の研究を説明するために研究内容を再構築することで改めて研究の面白さや課題に気づくことができるからです。この経験は、多様性の高いアメリカの研究室を始め、今後の研究者人生においてとても役立つのではないかと思います。」
 閉会の挨拶に登場した高橋淳先生(京都大学iPS細胞研究所所長)は、若い聴衆および若くない聴衆に向かって「皆さん、困難に直面したときにはiPS 細胞の事を思い出して下さい。この手法を使えば皆さんの細胞もいつでも初期化出来るのです」。
 長い拍手で会が終わった後、私の隣に居た見知らぬおじさんは、立ち上がって私の手を握り「ええ話を聞きましなア」と親しげに話しかけてくれた。[kajix]

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