キッズスクール2017「学んで実践!日本建築の技術」
2月11日、12日に旧内山下小学校において、主催のNPO法人0-99おかやまおしえてネットのもとキッズスクールを行いました。今年は木製模型「こまか庵」を用いて、日本の伝統建築を親子で一緒に学びました。参加者は親子20組でしたが、大変好評でキャンセル待ちが40組も出たそうです。
初日の午前中は座学を行い、OKCの和田さんが日本建築について説明をし、大工のミスター・ジョン(Jonathan Allan Stollenmeyer)さんが、伝統構法について世界の建築をご自身の経験を交えてお話をしてくれました。次にOKCの藤原さんが実物の瓦を見せながら屋根や瓦の話をし、大工の山本耕平棟梁が施工解説用のDVDに沿って「こまか庵」の作り方の説明、板図の見方、番付のルールなど教わりました。建物を作るコツは「互いに声を掛け合うこと、互いに力を合わせること」を教えてもらいました。
午後からは三班に別れて足場を一辺づつ組み、組み上がったところでさらに三辺を組み合わせて三方足場を作りました。解説DVDでは、大工さんたちが手際よく組み上げていましたが、何本もの柱にまっすぐに貫を通す作業は実際にやってみると大変難しかったようで、足場と言えども組み上げると達成感がありました。
二日目は「こまか庵」の建て方です。日本の伝統構法は木を組むパズルみたいな組み方なので、順番を間違えると組めません。子どもたちは、山本棟梁やミスター・ジョンの指導のもと、二つに別れている柱を金輪継や追っかけ大栓で一本に継いだ後、柱に足固めを車知栓で締めて柱建て、桁、梁、母屋を掛けて行きました。重い部材は持ち上げるのもやっとでしたが、梁を柱に差す作業はとても面白そうで、見知らぬ同士が声を掛け合って組み上げることができました。
午後からは棟木を納めて上棟式です。棟梁から上棟式の設えを教わり、立候補で決まった棟梁役の三人がプロ顔負けの祝詞をあげ、みんなでワイワイ餅投げをしました。
事業委員会 和田 洋子